日本工業経済新聞社(群馬)
2016/07/14
【群馬】本年度は県内3500橋を点検予定
第7回群馬県メンテナンス協議会(会長・桑原正明国土交通省高崎河川国道事務所長)が12日に開かれ、本年度は県内3499橋梁を点検予定であることが報告された。このうち、990橋は群馬県建設技術センターによる地域一括発注を活用して実施する。トンネルは35本、道路付属物等は164施設の点検を予定する。昨年度の点検結果も発表されたが、緊急措置が必要な構造物はなかった。
同協議会は2014年3月、県内道路構造物の予防保全・老朽化対策の強化を目的に、全国で初めて設置された。高速道路や国・県・市町村道全ての道路管理者が集まり、道路施設の点検結果や修繕計画を共有し、県内道路の円滑な管理を推進する。
県内の橋梁は計1万5457橋ある。本年度は3499橋の点検を実施予定。14年度に1426橋、15年度に2864橋を点検しており、予定通りに進めば本年度末で計7789橋、全体の50・4%の点検が完了する。
地域一括発注は18市町村(太田市、館林市、渋川市、藤岡市、榛東村、吉岡町、甘楽町、長野原町、嬬恋村、草津町、東吾妻町、片品村、川場村、みなかみ町、玉村町、板倉町、明和町、千代田町)、計990橋で活用予定。渋川市は221橋、太田市は200橋、藤岡市は123橋、館林市は102橋を点検する。
地域一括発注の活用実績は、14年度が5市町村で107橋、15年度は16市町村で810橋となっており、年々増加傾向にある。
トンネルは全体で137本あり、本年度は35本を予定。14年度に12本、15年度に17本を実施し、順調なら本年度末で計64本(46・7%)となる。道路付属物等は635施設あり、本年度は164施設を見込む。14年度は62施設、15年度は114施設の点検を行っており、本年度末で計340施設(53・5%)となる見込み。
一方、昨年度は橋梁2864橋、トンネル17本、道路付属物等114施設を点検した。このうち、予防保全の観点から措置を講じることが望ましい状態と判定されたのは橋梁1456橋、トンネル3本、道路付属物等74施設だった。
早期に措置を講じるべき状態と判定されたのは橋梁211橋、トンネル14本、道路付属物等13施設だった。残りは全て支障が生じていない状態のもので、緊急に措置を講じるべき状態のものはなかった。
同協議会では、各自治体の点検実施状況を把握し、計画通り進まない場合には、原因究明を図る。それとともに改善策を共有する体制をつくり、メンテナンスサイクルの確保に努めていく。