十日町市は12日、公募型プロポーザルで選定を進めていた「(仮称)新十日町市博物館基本設計業務委託」について、石本建築事務所・トータルメディア開発研究所・阿部設計事務所JVを第1位交渉権者に決定したことを明らかにした。2次審査は同JVのみの参加で、採点結果は160点満点中、102・4点だった。
既存施設敷地内の遺跡広場および広場脇の公園用地(寅甲地内)に新たな博物館を整備するもの。同JVは、「十日町の厳しくも豊かな気候風土と共に生き市民をつなぐ博物館」をコンセプトとして提案。振り子免震構造を採用し1000トンの積雪荷重に耐え得る施設とするとした。外壁は土色としつつ、1階外部に耐雪、日射制御機能を備える「雪スクリーン」を配し周囲の施設との調和を図る。
1階には交流スペース、十日町史展示室、導入展示室、3つのテーマ展示室を配置する。このうち、導入展示室では、テーマ展示を象徴する画像を壁面に投影し、テーマ展示室は▽火焔土器▽織物の歴史と展示▽雪と信濃川−について学習できるスペースとする。2階には、収蔵、管理スペースなどを設ける。
近く契約を締結する予定。委託期間は10月31日まで。
基本計画によると、規模は2階建て延べ3061平方メートルを想定。17年度に着工、20年春のオープンを目指す。概算事業費には24億円を見込む。