大阪府警察本部は、南警察署が手狭になったため、近隣の単身寮解体跡地に別館を建設する。2016年度は単身寮の解体工事のほか、実施設計を進める。実施設計は基本設計に引き続き土屋総合設計(泉佐野市)が担当し、17〜18年度の本体建築工事に備える。
南警察署は、1987年度の建設時に比べ、勤務員が約140人増加している。また、常時設置されている捜査本部が多数あることから、庁舎の手狭感が課題となっている。このため、15年度に廃止した南単身寮を解体し、跡地に別館新庁舎を建設することにした。
新築規模は、鉄筋コンクリート造6階建て延べ1080平方b。直轄警察隊や捜査本部室などを配置する予定だ。17年度に工事着手し、18年夏ごろの完成を目指す。建設地は大阪市中央区島之内1ノ13ノ21。設備の実施設計は旭設備計画(大阪市中央区)が担当。
16年度に解体する南単身寮の既設規模は、鉄筋コンクリート造6階建て延べ969平方b。敷地面積は272平方b。
15年度に示された事前評価書によると、全体事業費は約5億7000万円。このうち工事費は5億3000万円を見込む。
府警本部では、庁舎建設時から100人を超える増員があった警察署施設について、別館整備や建て替えによる対策を実施。これまでに八尾、寝屋川、高槻、吹田、河内の5署で別館を整備した。
なお、南警察署の本庁舎は建設後約30年が経過するが、現在のところ建て替えや改修の予定はない。
提供:建通新聞社