日本工業経済新聞社(埼玉)
2016/07/12
【埼玉】埼電協があと施工アンカー講習会
埼玉県電業協会(岡村一巳会長)は5日、サンコーテクノ鰍フ協力を得て、あと施工アンカー講習会を建産連研修センターで行った。講師は同社ファスニング営業本部首都圏担当マネジャーの大久保英木氏。人々が日常繰り返し使用する社会資本の安全を守る技術の習得へ、部品のタイプ別に正しい施工方法を学んだ。
大久保氏は講義にあたり、「東日本大震災や笹子トンネル天井板崩落事故を受け、あと施工アンカーに対する注目が高まっています。トンネル内の工事では接着性アンカーの使用を控えるよう土木学会から指示が出され、また金属系のものでは施工完了後、目視確認や打音試験ではなく、数値で管理しなさいということになっています。きょうの知識は皆さまの仕事の品質向上に必ず優位に役立つと思われます」とあいさつ。技術習得の重要性を述べた。
講習ではまず座学としてあと施工アンカーの使用例や分類から話しを進め、金属拡張アンカーと接着アンカーそれぞれの施工時の要点・注意事項などが説明された。下孔の切粉が残らないように清掃を行うことの重要性も繰り返し伝えられた。
また同講習は今回が4回目で、問い合わせが多いことから、はじめて接着系の標準外施工についても解説された。性能に関する事項では、強度算定の考え方の許容荷重について、長期、短期、最大の数値の解釈を確かめた。
講義終了後は場所を駐車場に移し、施工デモでオールアンカー、グリップアンカー、トルコンアンカーなどを実際に取り付け、試験機を用いて強度を確認した。
なお座学、施工デモを終え、同社からファスニング講習会修了証が受講者に手渡された。