金沢駅周辺にまた新たなホテル開発計画が浮上した。計画を進めているのは不動産売買をはじめ開発事業なども手掛けるアップル住宅販売(東京都豊島区東池袋1―40―1 宮本勇一郎代表取締役社長)で、北陸への進出は初めて。北陸新幹線開業で増加した観光客需要を取り込む狙いだ。
アップル住宅販売がホテル事業を計画するのは、同市中橋町224番で敷地面積502・36平方メートル。かつて北國銀行中橋支店があった金石街道(通称)の中橋交差点の一角で、同支店移転後はコインパーキングとして使われ、今春に不動産会社が社会福祉法人北伸福祉会から取得していた。
計画では、ここにS造地上6階建て延べ1627・22平方メートル(建築面積392・03平方メートル)のビジネスホテルを建設する。事業名は「(仮称)金沢中橋町ホテル計画」。
設計は松寿設計コンサルティング一級建築士事務所(千葉県市川市大野町)が担当しており、11月下旬にも着工する見通し。完成は17年10月下旬を予定している。
同社は都内を中心に多くのマンション事業を展開。今事業については、新幹線効果による宿泊施設需要を見込んでの計画と位置付けている。
金沢市内では北陸新幹線開業後、旅行客や観光客が増加する一方で、ホテルや旅館などの宿泊施設が慢性的に不足している状態。最近ではホテルや旅館の宿泊料金が高騰する中、空き家や空き施設などを改修、用途変更して宿泊場所として提供する民泊施設も増えてきており、今後も宿泊需要をにらんだ開発計画が続く勢いにある。