金沢市は8日、インターナショナブランドホテル事業の公募型プロポーザルの結果について、オリックスを代表構成員とするホテルブランド「ハイアットセントリック」を最優秀提案とし、優先交渉権者に決定したと発表した。次点交渉権者にはケン・コーポレーションが選ばれた。
金沢駅西広場に隣接した市有地を取得し、外国人富裕層の来訪が期待できるホテル開発事業者を募集していたもので、プロポーザルには5提案の応募があった。
ハイアットセントリックは、国際的な知名度と高い評価を得ている外資系ホテルで、国内では現在開発中の東京・銀座に続き2番目の進出となる。インバウンドを含めた多くの宿泊客の誘致が期待できる。
施設は客室約359室で、ホテル棟(S造地上15階建て)とサービスアパートメント・レジデンス棟(SRC造地上17階建て)で構成するツインタワー。低層部は商業施設やウェディング、地下2階は300台収容の駐車場とする。
また、市が求めていた新たな賑わい創出に資する提案では、サービスアパートメントのほか、3階の庭園「金沢みらいの丘」などの施設を設置する。延床面積は5万6481・44平方メートル。敷地は全体の7423・74平方メートルを活用する。
市の講評によると、金沢の特徴に合わせたライフスタイル型のコンセプトや、世界的に高いブランド力を背景に海外からの集客が期待できる点などを評価。山野之義市長も国内外の富裕層の来訪促進、新たな交流や賑わい創出に期待するとのコメントを発表した。
オリックスを代表とする事業者は、来年夏ごろまでに基本・実施設計を作成し着工。19年秋までの2カ年で建設工事を進め、20年春ごろのホテル開業を目指す。