愛知県東三河農林水産事務所は、たん水防除事業の新規地区として「新清須地区」を計画、清須排水機場の全面改築を進める。2016年度は工事初年度として、下期に下部工を発注する見込み。20年度の稼働を目指し、総事業費は12億9000万円を投入。このうち、工事費は9億7000万円を見込む。
計画によると、新排水機場は既設排水機場の隣接地に移転新築する。新設する排水ポンプは口径800_を2基設置、排水能力は毎秒2・7立方bを見込む。ポンプ場の建屋は平屋185平方bで計画している。
今後の主な事業スケジュールは、早ければ16年度下期で排水機場の下部工に着手した後、17年度からは建屋と機械類の工事を進める予定。18年度には既設排水路延長450bの改修に入り、19年度に機場工に着手する見通し。順調に進めば、20年度に見込まれる既設の解体・撤去を経て、新排水機場を稼働させる計画だ。
同地区は、豊橋市清須町地内の豊川本川と豊川放水路に挟まれた低平地に位置し、52fの農地が集積する農業地帯。降雨時の排水は、清須排水機場に依存している。
同施設は1984年に建設、老朽化とともに排水能力の低下が懸念されている。既設の排水ポンプは、口径600_(排水能力毎秒0・49立方b)と口径700_(排水能力毎秒0・67立方b)の2基を備える。
大雨によるたん水被害の恐れが高まる中、施設や設備を一新、拡充することで排水機能の向上を目指す。たん水被害の防止と農業経営の安定化を図る。
提供:
建通新聞社