日本工業経済新聞社(山梨)
2016/07/08
【山梨】南アルプス市が汚水処理施設整備構想策定へ
南アルプス市は、10年後の2025年度を中期目標、20年後の35年度を長期目標とした汚水処理施設整備構想を策定している。人口減少など将来の社会情勢を勘案し、今後の下水道整備を効率良く進めるため同構想を策定する。
中期整備目標では、下水道事業区域内の整備の促進や、地域から要望が挙がっている地区を重点的に整備する。工事費に約10億円/年を投入し、処理人口普及率86%を目指す。
具体的には、老朽化が見られる白根南原団地と、これに隣接する白根桜ヶ丘団地それぞれの浄化槽や白根八田給食センター、地元工業会と協議を進めている甲西工業団地の下水道整備を今後10年以内に行う。
このほか、合併浄化槽についても過年度整備実績から158基/年の増設を見込む。
長期整備目標では、下水道全体計画区域内の事業計画未策定区域の整備に着手する。全ての区域を35年度内に完成させることは財政上難しいため、市内中心部を優先的に整備する方針だ。
年間の平均整備費は10・6億円を試算し、処理人口普及率98・5%を目指す。主に小笠原地区や十五所、十日市場、東南湖地区などを対象に整備にあたる計画だ。
市下水道審議会は金丸市長から同構想案について諮問を受け、このほど開かれた会合で「原案通り決定する」と委員会として意見を集約。今月中にも内容をまとめ金丸市長に答申する見通し。