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福島建設工業新聞社
2016/07/08

【福島】県内の道路施設/「判定区分V」は438施設

 昨年度に県内で点検が行われた道路施設3174カ所のうち、@369橋梁Aトンネル8本B道路付属施設61基―の計438施設が、次回点検までに修繕が必要となる早期措置段階の「判定区分V」と評価された。緊急措置段階の「判定区分W」は1橋梁が該当した。今年度は6月時点で、昨年度の1・5倍に当たる4870施設の点検を予定。特に県・市町村の緊急輸送道路を跨ぐ跨道橋に重点を置き、点検を前倒し実施する方針だ。29年度以降の交付金要件化を見据え、市町村では長寿命化修繕計画(個別施設計画)の策定も活発化しそうだ。
 7日に福島市の杉妻会館で開かれた県道路メンテナンス会議(会長=石井宏明東北地方整備局福島河川国道事務所長)の今年度第1回会合で報告された。
 25年度の道路法改正で、道路管理者に全道路施設の近接目視点検(5年に一度)と統一的な健全度判定区分による診断を義務付けるなど、国土交通省は老朽インフラ対策としてメンテナンスサイクル(点検・診断・措置・記録)の確立とそれを回す仕組みの構築を目指している。
 県内の道路施設は@橋梁1万8156Aトンネル239B道路付属物等(シェッド、大型カルバート、門型標識、横断歩道橋など)857―の計1万9252施設。26年度から5カ年計画で国の定期点検要領に基づく点検・診断を実施している。
 県内の27年度点検実施状況は〈別表1〉の通り。全体で2950橋梁、38トンネル、道路付属施設186基を点検・診断した。27年度までの点検実施率はいずれも東北平均を下回っている。緊急措置が必要な判定区分Wは、喜多方市管理の谷地畑橋(市道2104号大平・黒岩線)のみ。同橋は29年度の修繕を予定している。
 構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講じる必要がある判定区分Vは計438施設〈別表2参照〉。判定区分Vの施設は次回点検までに修繕することが基本で、26年度点検分も含め今後、各管理者が具体的な措置を講じることとなる。
 道路施設のうち@緊急輸送道路を跨ぐ跨道橋(363施設)A跨線橋(272施設)B緊急輸送道路を構成する橋梁(3130施設)―は点検・修繕の最優先に位置付けており、27年度は跨道橋60施設、跨線橋41施設、緊急輸送道路の橋梁615施設を点検した。判定区分Vはそれぞれ14施設、19施設、87施設あり、修繕についても優先して取り組むものとしている。
 今年度の点検計画は〈別表3〉の通り。各施設26・27年度実績以上の点検数を予定しており、今年度末までに点検実施率を全管理施設の5割まで引き上げる。熊本地震による被害を踏まえ、優先橋梁のうち、県・市町村管理の緊急輸送道路を跨ぐ跨道橋の点検に重点を置く方針で、各自治体に計画見直しを要請し、29・30年度分を前倒しして当初計画よりも点検数を上乗せした。
 点検・診断業務は、28市町村がふくしま市町村支援機構への委託を予定している。点検対象は1278橋梁。同機構では26年度に6市町村の87橋梁、27年度は10市町村320橋梁、1町1トンネルを点検している。
 東北地方整備局では今年度、緊急輸送道路を跨ぐ跨道橋の点検前倒しのほか、点検未実施団体の解消と自治体支援に力を入れる。県内では27年度末までに10自治体が点検未実施だったが、今年度は避難区域等の5自治体を除き、全市町村で点検が行われる予定。自治体支援は、職員による直営での点検・診断が可能となるようメンテナンス会議による講習会の実施を検討する。
 会合ではこのほか、市町村に対して、個別施設計画の策定を促した。同計画は点検・診断結果を踏まえ、対策内容や実施時期、概算対策費用などを定めたもので、計画の策定が、橋長15b以上の橋梁は29年度以降、それ以外の橋梁やトンネル、道路付属施設は33年度以降、社会資本整備総合交付金(防災・安全)の要件となる。