県県土整備部住宅課は、国府台県営住宅A工区実施設計業務委託の簡易公募型指名競争入札を今月1日付で公告した。建て替えを予定するA、B2工区のうち、A工区を先行整備するために設計を委託する。設計工期は2017年3月25日。来年度で着工し、17〜18年度の2か年で建設する。建物規模はRC造中層5階建て延べ約4712u、戸数は78戸の計画。基本設計は千都建築設計事務所(千葉市美浜区真砂3―1―2)が担当。
設計は、本体及び付帯施設に係る電気設備工事、機械設備工事及び外構工事の実施設計一式。応募調書資料の提出を今月15日から20日まで受け付け、8月25日に開札する。
同団地は、1〜7号棟の9棟(7号棟は3棟)と集会場、自転車置き場などで構成。施設の老朽化などから既存の施設を取り壊し、新たに2棟142戸を整備する。工事はA、B2工区に分け、来年度から段階的に整備する。
先行整備するA工区は、1、2、5号棟の既存3棟を取り壊し、その跡地に建設する。6号棟は入居者が移住するため残し、新棟建設後に解体。
3棟の解体工事は先月3日に一般競争入札を公告し、今月15日に開札となる。参加資格は格付けA等級、県内本店など。建物規模は1号棟がRC造4階建て延べ約1384u、2号棟がRC造4階建て延べ約1038u、5号棟がRC造4階建て延べ約1313u。解体施設は建物のほか、受水層、受水層ポンプ室、浄化槽、駐輪場などがある。解体の実施設計は千都建築設計事務所が担当。
A工区を建設後に、1〜6号棟の入居者が同棟に移住。その後、残る3、4、7号棟を解体し、B工区に着工する。B工区の建物規模はRC造5階建て延べ約3967uで、戸数は64戸の計画。
解体する3、4、7号棟の規模は、3号棟がRC造4階建て延べ約1420u、4号棟がRC造4階建て延べ約1893u、7号棟がCB造2階建て延べ約994u。
同団地の敷地面積は9190uで。このうち約5294・55uを建設用地に使用。用途地域は第一種中層住居専用地域。本年度事業費は、当初予算に解体工事とA工区の実施設計、埋蔵文化財調査などで総額3億5645万円を計上している。
同団地の耐震診断によるIs値はいずれも0・8以上で問題はないが、「道路が狭い」「近隣の住居が近い」「交通量が多く通学路に危険性がある」など周辺環境に問題を抱えている。また、外壁表層部分に経年劣化に伴う剥離・落下の危険性があるほか、東日本大震災で既存住棟と増築部分との接続部分のエキスパンションジョイントが破損するなどの被害も出ており、早期の建て替えが求められている。