浜松市は、2016年内の竣工を予定している中部中学校区小中一貫校(浜松市中区)で、国際的な森林認証(FSC認証)を受けた天竜産材を活用するプロジェクトを立ち上げた。市関連課と木材の生産・加工・流通事業者、建築工事を担当する建設事業者らが参加。校舎と体育館の一部に天竜産材を活用し、「FSC部分プロジェクト認証」の取得を目指す。認証されれば学校施設として全国初の事例になるという。市は「FSC認証材を使用した校舎、体育館」として全国に天竜産材をPRしていく方針でいる。
FSC認証制度には、森林管理が対象の「FM認証」と加工・流通・建設などを対象とした「COC認証」がある。「FSC認証製品」は、生産から加工、建築まで全てに認証事業者が関わる必要があるが、今回は認証未取得の加工・建築事業者が認証事業者と連携する「プロジェクト認証」の取得を目指していく。
天竜産材は、校舎南棟3階の間仕切りと体育館1階アリーナ造作材(木枠や額縁、カーテンボックスなど)、壁羽目板、構造材など施設全体で約50立方b程度の使用を見込んでおり、16年内の竣工に向け整備を進めていく。
市は、ことし4月に「浜松市公共部門における地域材利用促進に関する基本方針(第3期)」を改正し、FSC認証材の利用やプロジェクト認証の取得を掲げ天竜産材の活用促進を図ってきた。今後、市内の公共建築工事でFSC認証材の使用拡大を目指す。また、20年に開催される東京オリンピック・パラリンピック大会の施設整備に向け、全国に天竜産材を積極的にPRしていく方針でいる。
提供:建通新聞社
(2016/7/1)
建通新聞社 静岡支社