市川市は先月30日、(仮称)新第1庁舎建設工事の発注方針を明らかにした。本体工事は「建築工事」「電気設備工事」「空気調和設備工事」「給排水衛生設備工事」の4工事に分離し、いずれも入札価格による一般競争入札として、今月下旬に入札公告を行う。その際、各工事とも入札参加者は地元企業等を含む2社または3社のJVとする。落札者の決定は9月に予定しており、12月議会の承認後、来年6月から工事に入る。
本体工事の発注方式は、「建築工事」「電気設備工事」「空気調和設備工事」「給排水衛生設備工事」の4工事に分離し、現本庁舎の解体工事は「建築工事」に含める。また、全ての工事において、一定の条件を満たす事業者で構成する特定JVへ発注する。
JV構成員数は、全ての工事において2社または3社とし、代表構成員以外の構成員のうち1社は、「建築工事」においては市川市内に本店を有する事業者、「電気設備工事」においては市川市内に本店を有する事業者または準市内業者(契約締結の委任を受けた支店または営業所を有する者)、「空気調和設備工事」においては市川市内に本店を有する事業者、「給排水衛生設備工事」においては同じく市川市内に本店を有する事業者とする。
入札方法は、昨年度発注した(仮称)新第2庁舎が建築工事に関しては総合評価方式による一般競争入札だったのに対して、(仮称)新第1庁舎は4工事とも、入札価格による一般競争入札とする。現場が鉄道近接工事となるため、12月議会で承認後、京成電鉄と施工協議を進め、(仮称)新第2庁舎の完成を待って引っ越した後、来年6月から現本庁舎の解体工事に入る。
(仮称)新第1庁舎の建設場所は、八幡1−1−1(敷地面積7559・66u)で、現本庁舎を解体撤去して建設する。現本庁舎は、1959年6月築の第1庁舎、71年7月築の第2庁舎、79年5月築の第3庁舎で構成。規模(2013年3月末時点)は、第1庁舎がRC一部S造地上6階建て、延べ6329・26u、第2庁舎がRC造地下1階地上6階建て、延べ4623・33u、第3庁舎がRC造地下1階地上6階建て、延べ7109・99uの合わせて延べ1万8062・58u。
これに対して(仮称)新第1庁舎は、S造(免震構造)地下1階地上7階(ほかに塔屋)建て、建築面積5682・54u、延べ3万656・03u、最高高さ33・50m。地下1階に駐車場、地上1〜5階に執務室、地上6階に議場及び議員控室、地上7階に議場及び機械室・電気室を配置する。
分離発注する4件の工事のうち建築工事には、解体工事のほか昇降機設備工事も含まれる。また、電気設備工事には太陽光発電設備及び映像・音響設備(議場等)工事が、空気調和設備工事にはガス設備工事が、給排水衛生設備工事にはさく井工事が含まれる。
(仮称)新第1庁舎の完成は、20年3月を予定しており、設計は(仮称)新第2庁舎とともに山下設計が担当。本年度当初予算で、総額172億5730万円の継続費を設定している。
なお、旧南分庁舎の位置(南八幡2丁目)において昨年度着工した(仮称)新第2庁舎の本体工事は、建築工事、機械設備工事、電気設備工事の3分離で発注。建築工事を東急・上條JV、機械設備工事を第一セントラル・五葉エンジニアJV、電気設備工事を弘電・アライJVが施工し、来年4月末に完成予定。規模はS造(免震構造)地上5階建て、建築面積2450・13u、延べ1万999・30u。