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建通新聞社(東京)
2016/06/27

【東京】京急電鉄 品川駅街区・西口地区を開発

 京浜急行電鉄(港区)は、「品川駅街区地区」と「品川駅西口地区」で大規模な複合施設の開発を検討している。両地区など品川駅周辺に約6万平方メートルの土地を保有しており、「駅街区地区」については土地区画整理事業の手法で2019年度の着手を目指す。「西口地区」に関しては20年以降の本格着手をめどに東京都やJRと協議を進め、事業手法を固めた後に計画を具体化していくことになりそうだ。
 同社は、16〜35年度の20年間を期間とする長期ビジョンを策定。沿線開発と事業構造を実現するためのロードマップを示している。
 16〜20年度の設備投資額2,600億円のうち830億円を成長投資に充てる。「不動産事業」を最重要視し、中でも商業施設やオフィスなどの賃貸不動産を積極的に開発する方針。重点的に投資することで、20年後の35年度までに営業利益の過半を占める交通事業と肩を並べる主力事業にまで成長させる。
 成長の核となるのは「品川」と「羽田空港」の周辺開発。東京だけでなく日本の玄関口として捉え、ポテンシャルを最大限に生かし沿線を活性化させる戦略を進める。
 16〜21年度は「構造変革期」とし、19年に「品川駅街区」の土地区画整理事業を着手する方針。駅街区に「ウイング高輪EAST」など複数のビルを保有しており、建て替えを含めた大規模な開発も見込まれる。
 21〜26年度の「成長準備期」には、「品川駅西口地区」の開発の着手を見込む。西口地区には、敷地面積約2万5,000平方メートル・延床面積は約8万4,000平方bの「SHINAGAWA GOOS」や「ウイング高輪WEST」を保有。今後、オフィスや商業、ホテル、住宅などを配置する大規模複合施設の開発が進む可能性がある。
 26〜35年度の「長期ビジョン完遂期」までには、乗り換えの利便性・安全性の向上を目指し、京急品川駅の地平化を実施する方針。駅ビルの開発も想定。「品川駅街区地区」「品川西口地区」の開発の順次完成とともに、企業としての成長を実現させる考えだ。

提供:建通新聞社