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北海道建設新聞社
2016/06/27

【東京】都 多摩メディカルキャンパスの調査開始

 東京都病院経営本部は、多摩メディカル・キャンパス(府中市)の基本計画策定に伴う調査業務を横河建築設計事務所(品川区)で開始する。キャンパスの現況調査や府中療育センター改築の設計を担当している同社と随意契約を結んだ。療育センターの改築や、神経病院の難病医療拠点としての再整備など、キャンパスの再編に伴う施設全体の配置や導入機能、建物規模、事業スケジュールなどを方向付けるため、制約や課題などを整理する。8月末の納期で成果を得て、2016年度中に基本計画を策定する考えだ。
 多摩メディカル・キャンパス(府中市武蔵台2丁目)では、都立病院再編の一環として、老朽化の著しかった府中病院を多摩総合医療センターとして改築するとともに、清瀬・八王子の小児病院と梅ケ丘病院を統合した小児総合医療センターを整備する事業を完了させている。これに続き、キャンパス南西端にある府中療育センターと、多摩総合医療センター・小児総合医療センターの南側にある神経病院を改築する。
 府中療育センターは重症心身障害児・者施設と病院機能の併設施設で、既存施設の延床面積は約1万5,000平方メートル。老朽化・狭隘(きょうあい)化していることに加え、短期利用ニーズの増加などにも対応する必要があるため、府中病院跡地の一部に移転する形で新施設を建設する。規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ約2万4,000平方メートル。肢体不自由児の通園や心身障害児の外来相談を行っている多摩療育園(府中市西府町4ノ7ノ1)と一体的に整備することで機能を集約する。実施設計を横河建築設計事務所で進めており、年内に工事を発注する。
 また、1980年に開設した神経病院は府中病院の敷地の一角にある。規模は10階建て延べ約2万4,000平方メートルで、病床数は216。脳神経内科・脳神経外科・神経小児科・神経眼科など10診療科を設け、脳神経難病医療センターとしての役割を担ってきたが、老朽化した建物への対応に加え、新たな医療課題に対応していく必要があるため、神経系以外の難病にも総合的に対応できる難病医療の拠点として建て替える計画だ。
 これらの施設整備の状況を踏まえ、既存建物の跡地を含めたキャンパス全体の利用方針や建物配置などを基本計画に取りまとめていく。精神病院についても、新たな病院に盛り込む機能や建物の配置、規模、事業スケジュールなどの方向を明確にし、17年度以降の設計委託などに備える。

提供:建通新聞社