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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/06/27

【山梨】NTT用地取得に理解を 笛吹市が来年度の整備目指す

 笛吹市は22日、ミズベリング構想の合同会議を開催した。今後は当初に組織した会議を集約して検討を進めることを確認し、秋の選挙後の新体制の下、議会の了承を得てNTT用地の利活用を進めていくスケジュールが示された。
 冒頭、倉嶋清次市長は今回の会合を「総力を上げて取り組んでいく意思確認の場」と捉え「本年度も着実に準備をし、理解を得、事業を進めていく」とあいさつした。
 会合に移る前に、山梨大学の佐々木邦明教授らが「水辺という地域資源を活かした地域魅力向上」と題した調査結果の発表を行った。ビッグデータやアンケート、インタビューを基に、ミズベリング構想の舞台であるJR石和温泉駅周辺の課題や対策を挙げた。これによると「日中の滞在人数が少ない」「宿泊者の6割は外出しない」などの点を指摘。地域を回遊するための水辺や四季の景観などを提案している。
 市側は、これまでの経過を説明するとともに、近津用水などにおけるイルミネーションや8月から始まるオープンカフェの実証実験などの成果も示した。
 今後の進め方において明らかにした今後のスケジュールでは、市としてはNTTグラウンド用地の購入は諦めておらず、10月の市長および市議会議員選挙後に議会の理解を得て用地を取得。来年度には整備に取り掛かるとしている。周辺の市道も、労報橋の架け替え完了後の着工を見込んでいる。
 また、各テーマに沿った10の検討会議については、各種団体と人数を調整したうえで4つに集約して進める旨の了解を得、それぞれの事業の進ちょくに合わせて随時会合を開くことを確認した。
 出席した委員からは、強いリーダーシップで事業促進を望む声とともに、市民への周知不足を指摘する意見も出され、注目される用地取得に関しては「年度内には決着をつける」と小林明副市長は期限を区切った。