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建通新聞社(東京)
2016/06/23

【東京】国際医療福祉大学 7月初旬にT期工事着手

 国際医療福祉大学(栃木県大田原市)と医療福祉運営機構による共同事業体は、旧赤坂小学校跡地に建設する赤坂校舎新築の施工者を設計・施工一括で奥村組東日本支社(港区)に決めた。現在準備工事を進めており、7月初旬にT期工事に着手する。
 新校舎のうち青山通り(国道246号)に面した校舎をT期、牛鳴坂に面した校舎をU期として段階的に整備する。
 T期校舎の規模は鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上11階建て延べ2万4,039平方メートル。基礎は既成コンクリート杭。
 地下1階(青山通り基準1階)に大学図書館と生涯学習センター、防災倉庫、検診室のほか青山通り側に「氷川山車」の展示ケースを設置する。1〜2階が1,000席の「赤坂講堂」とホワイエ(コミュニケーションプラザ、イベントホール)・赤坂健康相談室、防災倉庫、ロビーなど。3階が体育館で4〜9階の9,829平方メートルが大学・大学院、10〜11階が大学事務スペースとなる。
 1階エントランスホールや2階のロビー、ホワイエは災害時に帰宅困難者を最大約2,000人受け入れるスペースとし、外構にはマンホールトイレを5カ所整備。防災倉庫には500人分の食糧3日分を備蓄する。
 完成は18年3月を目指す。
 建設地は港区赤坂4ノ124、敷地面積は6,747平方メートル。

《U期は18年夏着工》

 T期の完成後、18年夏ごろU期工事に着手する。
 規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上10階建て延べ1万1,700平方メートル。1〜10階の3,883平方メートルに大学・大学院、地下1階〜地上4階に地域で供用する保育所や赤坂ケアセンター、ブックショップ、カフェ・ストアなどを設ける計画。
 完成は21年3月頃を目指すとしているが現在、詳細設計を進めており、工期や施設内容を変更する可能性もある。
 校舎の屋上や外構を緑化し、設備には雨水を利用。講堂や体育館、生涯学習センター、フードコートを地域住民に開放し、敷地の南西に建設する「記憶の森」には旧赤坂小の記念碑やオブジェを設置する。飲食施設や保育所の運営事業者は、学内で検討する。
 T期で整備した検診センターなどはU期完成後、U期校舎内に移す。

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 新校舎整備は、港区が旧赤坂小跡地活用のため大学など教育機関の誘致で公募プロポーザルを行い、国際医療福祉大学を選定した。当初計画では15年1月の着工を予定していたが、東京オリンピック・パラリンピック開催が決まり、建設資材の高騰や職人不足など社会情勢が変化したことから計画を見直した。建物の規模を当初計画から1,556平方メートル縮小し、工事を2期に分けることで事業が動き出す。
 大学では新しい学部の開設も予定している。学部全体の定員は480人、大学院が1,000人、教職員数は250〜300人。全体が完成すると学校だけで2,000人が集まる施設となり、周辺商店街の活性化も期待されている。

提供:建通新聞社