日本工業経済新聞社(山梨)
2016/06/23
【山梨】都留市CCRC構想サ高住整備 9月購入、事業者募集へ
都留市の堀内富久市長は、都留市版CCRC構想「単独型居住プロジェクト事業」について、雇用促進住宅下谷宿舎の所有者である「高齢・障害・求職者雇用支援機構との売買契約を9月に締結したい」と考えを示した。6月定例市議会の板倉保秋議員の一般質問に答えた。
売買契約の締結後には、運営事業者の公募へと円滑に移れるよう「募集要綱の内容を検討している」とし、運営事業者については、「各種民間事業者が参加しているCCRC構想研究会の参加者の中から、応募してくれることに期待したい」と続けた。
つる5丁目にある下谷雇用促進住宅(第1種住居地域)は、RC造5階建て。延べ床面積は2棟を併せて2954・96u(40戸×2棟)。1971年5月に竣工し、築45年が経過している。主要間取りは、2K(6畳と4・5畳)で、33・06uの規模。
市では、既存の2Kをバリアフリーのサービス付き高齢者向け住宅に改修し、階段室側に共用廊下やエレベーターを新設。内部仕上げ、間仕切りも全面撤去して改修を行い、住棟間には地域交流拠点として食堂や交流ホールを増設する。
入居希望者について堀内市長は、「相談事業やイベントに130人を超える方の情報が入手できている」と現況を話し、今後選定される事業者とともに、「積極的なプロモーションを行い、移住者を確保していく」と決意を述べた。
一方、複合型居住プロジェクトでは、本年度中に実施計画を策定し、その中で実施事業者と市の整備範囲内や、それに伴う工事費などを算出する考え。
これらの施設に入居する費用については、「厚生年金受給者世帯が入居できる費用モデルが基本」だが、民間事業者の整備に要する費用や付帯するサービスにより、大きく左右されるという。具体的な費用で堀内市長は、「今後検討する中で目安を明らかにしたい」と方向性を示した。
単独型は、選定業者に市が施設を貸し出し、事業者がサービス付き高齢者住宅に改修(国庫補助を活用)。食堂などの地域交流拠点を併設する。