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　東北地方整備局福島河川国道事務所は、吾妻山火山噴火緊急減災対策砂防計画で緊急減災ハード対策に位置付ける仮設堰堤（５基）、仮設遊砂地（２カ所）、荒川・須川の仮設堤防嵩上げの各設計と、既設堰堤の緊急除石計画の検討を行う。砂防計画の準備を進め、火山防災の強化を図る。
　砂防計画では、吾妻山噴火時に想定される融雪型火山泥流と降灰後の土石流に対して、須川・荒川流域で流出土砂の捕捉や導流などを図る緊急ハード対策を提示。短期間で実施でき、簡易で作業効率が高い施工方法として、緊急除石工や仮設堰堤工、仮設遊砂地工、堤防嵩上げ工を行う計画を示している。
　緊急除石工は、既設堰堤堆砂敷の掘削を行い施設効果量の増加や機能回復を図るもので、荒川の地蔵原堰堤と大暗渠堰堤、荒川支川・鍛冶屋川の第１堰堤が対象。仮設堰堤は須川流域の水沢と白津川に各２基、天戸川に１基設置する。コンクリートブロック構造が基本だが、噴火時の資材調達状況によってはソイルセメントや土構造、その複合構造などで対応する。
　仮設遊砂地は須川の須川谷付近と天戸川・水沢・小板沢の合流部付近に配置。堤防沿いに大型土のうを積み上げ流下断面の拡大を図る仮設堤防嵩上げは、荒川の地蔵原堰堤〜阿武隈川合流点、須川の須川谷出口〜荒川合流点で検討する。
　これらの施設の設計と計画検討業務を一括し「吾妻山等火山防災対策検討業務」として、簡易公募型プロポーザル手続きを進めている。納期は29年３月10日。業務には安達太良山の緊急火山対策行動マニュアル作成なども含まれている。