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建通新聞社(中部)
2016/06/29

【三重】2017年度社会福祉施設等整備方針を公表 三重県

 三重県健康福祉部は、市町や民間事業者と連携して、社会福祉施設などの整備を計画的に進めるための目標として、「2017年度社会福祉施設等整備方針」を明らかにした。高齢者福祉施設の整備予定数のうち、特別養護老人ホームでは540床を整備可能数とするなどの目標を盛り込んだ。
 同方針は、整備を行う年度の前年度に公表し、整備計画の提出を募るために掲げる目標を示したもの。同方針では、各課が所管する、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、養護老人ホーム、救護施設、放課後児童クラブ室、児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設、障がい者の福祉サービス事業所などの整備について、地域のバランス、住民ニーズを踏まえ、施設の老朽化への対応や、耐震・津波対策についても配慮し、目標整備数、方針を定めた。
 担当課別の各施設の目標は次の通り。
〈長寿介護課〉
 「特別養護老人ホーム」の既整備数は8727床で、16年度整備予定数は270床。16年度計画の540床のうち17年度への持ち越し分270床と、17年度整備計画数の270床を合わせて540床(うち従来型施設整備可能数140床)を整備可能数とした。なお市町の整備対象となる定員29人以下の小規模の特別養護老人ホームは定員に含まない。圏域別の整備可能数は、北勢圏域が190床、中勢伊賀圏域が160床、南勢志摩圏域が170床、東紀州圏域が20床。
 「介護老人保健施設」の既整備数は6683床で、16年度の整備計画数は220床だが、予定数が0床であるため、17年度の整備計画数の140床と合わせて、17年度の整備可能数を360床(うち従来型施設整備可能数170床)とした。圏域別の整備可能数は、北勢圏域が210床、中勢伊賀圏域が10床、南勢志摩圏域が140床、東紀州圏域が0床。これらの施設はユニット型施設を基本とする。
〈障がい福祉課〉
 障がい者関係施設の日中活動系サービス事業所(生活介護、短期入所など)、居住系サービス事業所(共同生活援助)は、サービス提供が不足する圏域、災害時に避難所としての機能を有する施設の整備を優先する。減災対策の観点から耐震改修や大規模修繕を進める。消防法施行令などの改正に伴い新たにスプリンクラー設置が義務付けられた施設などを優先する。
〈少子化対策子課〉
 「児童館」は現在46館ある。整備優先順位は、児童館の大規模改修のうち耐震改修工事、児童館のない市町での創設など、放課後児童クラブ室の設置状況によって検討する。
〈子育て支援課〉
 「放課後児童クラブ室」は現在、338カ所ある。小学校の統廃合、また、借家などで実施している施設が使用不能になる場合を優先順位の上位として検討する。
 「児童養護施設」は12施設、「乳児院」は3施設ある。小規模ケア化・地域分散化するための整備、老朽化による増改築(耐震工事含む)を優先して進める。
 「母子生活支援施設」は5施設あり、老朽化対策としての増改築(耐震工事含む)、DV防止法に対応した居室拡大などを進める。
 「児童家庭支援センター」は4施設あり、同支援センター未設置管内での整備を優先する。
〈地域福祉課〉
 「救護施設」は県内に3カ所(定員270人)あり、新規整備は行わず、入所者などの安全確保に必要な改築などがあれば整備を行う。

提供:建通新聞社