国土交通省東京航空局は、東京国際空港第2ゾーン(大田区羽田空港2丁目)の整備・運営事業者を総合評価落札方式により、「住友不動産・東京国際空港プロジェクトチーム」に決めた。宿泊施設や複合業務施設の整備を条件とし、2018年4月1日から50年間の定期借地権契約を結び、土地を貸し付ける。対象エリアは同ゾーンの一部約4.3ヘクタール。今後は7月ごろに基本協定を結び、9月ごろに定期借地権設定契約を締結する予定。
住友不動産を代表企業とする同コンソーシアムの構成員は、住友不動産ヴィラフォンテーヌ、日建設計、西松建設、前田建設工業。提案貸付料は年額27億円だった。
今回の入札にはこの他、日本空港ビル・京急・三菱地所・大成グループ(年間提案貸付料10億7,585万円)、GLOBAL WINGS羽田チーム(同7億1,007万7,500円)が参加。最も高い貸付料を提案した住不コンソーシアムが内容点を含めた総合点で他の2コンソーシアムに大差を付けた。
貸し付け用地は、構内道路で仕切られており、対象地A(2万3,549平方メートル)、同B(1万1,951平方メートル)、同C(5,674平方メートル)、同D(1,861平方メートル)で構成。このうち、対象地Aの一部は、18年1月1日以降、前倒しで貸し付けることが可能となっている。
第2ゾーンは国際線地区に隣接する多摩川沿いのエリア。開発フレームを▽宅地約5ヘクタール▽1日当たり従業者数約2,100人▽1日当たり利用者数約8,000人―と定め、定期借地権方式で民間に跡地を貸し付けて、宿泊施設や複合業務施設を整備・運営してもらう。同ゾーン整備の前提となる環状8号線の付け替え工事は17年度に完成する予定で、20年までのまちづくり概成を目指していく。
また、多摩川対岸の殿町キングスカイフロント地区(川崎市)とは、羽田連絡道路(延長600メートル)で結ぶことになっている。東京都と川崎市の共同事業として費用を折半して実施。工事は川崎市が発注する。17年度前半の着工を見込んでいる。
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建通新聞社