東京都都市整備局は、都営桐ケ丘団地の第6期建て替えに先立ちまちづくり計画を策定する。都内最大規模の桐ケ丘アパート(北区)の建替事業の最終段階として、約1,000戸の規模の住宅を建設する計画に沿って、民間事業者を導入する創出用地の活用方策や併設店舗への対応を検討しながら、まちづくりの基本目標・方針や土地利用方針を盛り込んだ、まちづくり計画素案を作成する。7月8日の希望制競争入札を経て業務を委託し、2017年度末の納期で作業をスタートする。
桐ケ丘アパートは北区桐ケ丘1ノ1045他の敷地45.4ヘクタールに立地している。建物の老朽化や設備の陳腐化などに対応するため、146棟5,020戸ある住宅を段階的に建て替える。事業は大きく前期(第1〜3期)と後期(第4〜6期)に分けて実施する計画で、これまでに敷地南側を中心とした前期(2,065戸)の事業が完了。現在は後期のうち4期と5期(24棟約2,000戸)の整備を進めている。
最終段階となる第6期では、敷地東側と中央北側、中央南側を事業区域として、約1,000戸の住宅を建設する。建て替えに伴って創出する用地に民間活力を導入し、福祉施設や商業施設などを整備することも検討している。
今回委託する業務では、創出用地について、周辺の土地利用の状況や民間事業者へのヒアリング結果などを考慮しながら、事業コンセプトや施設の構成、事業性を検討する。
また、北区などとの協議・調整を基に、まちづくり計画の素案を作成する。基本目標を設定した上で、土地利用の方針やまちづくりの基本方針を定める。
建て替えに伴って必要になる地区計画や用途地域といった都市計画の変更素案の作成も進める。
さらに、創出用地の活用方策や併存店舗への対応策を踏まえ、15年度に住宅・都市問題研究所(渋谷区)でまとめた建て替えの基本計画を見直す。土地利用や各期の住宅建設戸数、住戸型別供給割合、事業スケジュール、道路整備計画などを精査し、街区の整備計画や道路・公園などのインフラ計画、住棟の配置計画、施工計画などを検討。土地利用や公共施設、住宅施設、商業施設、公益施設、駐車・駐輪場の諸元をあらためて方向付ける。
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建通新聞社