大阪府は、2025年の誘致を目指す万国博覧会の基本構想試案を明らかにした。メーン会場に大阪市此花区の人工島「夢洲」を想定。「人類の健康・長寿への挑戦」をテーマに、1500億〜1600億円の建設費を投じて会場を整備する。参加国150カ国、入場者数3000万人以上を目指すほか、約6兆円の経済波及効果を見込む。
試案によると、夢洲の敷地面積約160fに、健康・医療に関する最先端技術の体験コーナーや、長寿に関する知恵を学べる施設などを整備する。05年に開催された愛知万博を参考に、全体面積の半分程度を整備する必要があると想定。会場建設費として1500億〜1600億円程度を試算している。また、夢洲では現在、一部で建設残土による埋め立て工事が進行中。万博に合わせてスケジュールを短縮する必要があり、そのためのコストが別途必要になるとみている。
会場建設費の内訳は▽土木工事費=142億円▽設備工事費=178億円▽通信工事費=118億円▽パビリオン建設費=717億円▽修景工事費=18億円▽輸送関係工事費=221億円▽設計・事務費=164億円―。
また、観客輸送計画としては、市営地下鉄中央線を延伸するほか、会場近くに夢洲駅(仮称)を新設することなどを想定している。
府では今後、有識者らで構成する検討会を立ち上げ、9月ごろまでに構想をまとめる方針だ。
提供:建通新聞社