大阪市は、北区中之島に建設する「大阪新美術館」(仮称)について、基本・実施設計と工事監理を一括して委託することに決め、公募型設計競技を8月上旬に公告する予定だ。募集条件や内容、スケジュールなどについては、外部有識者を交えて検討する。業務の委託先は2016年度中に決定する。
新美術館は21年度中の開館を目指す。「大阪と世界の近現代美術」をテーマとし、美術館や東洋陶磁美術館にはない、新たな魅力を創造する。新築規模は、延べ床面積約1万5000平方bを想定。内訳は、コレクション展示室2200平方b、企画展示室1200平方b、コミュニケーション機能2100平方b、保存・研究機能2500平方b、管理・共用7000平方bなど。
このほか、サービス施設(延べ床面積500〜1000平方b程度)として、カフェやレストラン、ミュージアムショップ、また、駐車場と駐輪場も整備する予定だ。
建設地は、大阪市北区中之島4ノ32ノ14他の敷地約1万2874平方b。施設整備費(設計・監理費、工事費、備品購入費)は121億円を概算する。
市では当初、新美術館の整備手法について、基本設計包含型PFI方式を想定していた。しかし、市議会で否決され、代わりに、基本・実施設計と工事をPFIから切り離す方針が示されたため、設計業務の委託方法を検討していた。
提供:建通新聞社