愛知県東三河建設事務所は、国道247号「小坂井バイパス」の高架部分を延伸して、国道151号までの連続高架化を計画しており予備設計に着手した。国道1号をオーバーパスする立体交差により渋滞緩和を図る。設計は現地の測量などを含みセントラルコンサルタント中部支店(名古屋市中区)に委託。設計期間を2017年3月17日までとして概略を取りまとめる。
現時点での計画案によると、高架化の対象は国道1号を挟んだ前後区間で、小坂井バイパスの終点(豊川市小坂井町地内)から国道151号(豊川市篠束町地内)までの延長約600bを暫定的に整備する。高架化に伴い、国道1号「宮下」交差点へ抜けるランプを整備して右左折を可能にする計画だ。
今回の委託では、現況測量などを踏まえ、道路部分と高架橋の予備設計をまとめる。今後は、国土交通省、警察との協議、地元住民への説明会を経て、事業計画のスケジュールを作成していく。早ければ17年度後半に実施設計などが見込まれており、予算化に向けた準備を進める。
現在、東名高速道路豊川インターチェンジ南方向のアクセスは、豊川市内の国道151号から国道1号を横断、国道247号(小坂井バイパス)を経由して、豊橋市内の国道23号に接続している。東名高速道路と三河港湾区域を結ぶ基幹アクセスで、ことし3月に同バイパス(延長900b)が無料化されたことから物流車両などを中心に交通量が増加している。
同区間については、国道1号との平面交差などを考慮して、当初から国道151号の4車化とともに立体交差などを視野に高架化を想定。しかし、膨大な事業費などがネックとなり暗礁に乗り上げていた。バイパスの無料化に伴い、愛知県道路公社から同事務所に管理移管したことなどを背景に、高架化計画が始動することになった。
同事務所では当面、今回の整備区間となる延長約600bについて暫定整備していく方針。同区間の延伸については、今後の人口動向など、社会情勢を考慮しながら慎重に判断していく。
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建通新聞社