富山市と国立研究開発法人土木研究所(茨城県)は16日、橋梁の維持管理に関する研究協力協定を締結した。
市が管理する老朽化した道路橋の立地条件や数量、劣化などの調査を協力して行い、維持管理状況を詳細に分析。地方自治体における道路橋の維持管理業務を高度化・効率化する手法を確立し、国内外に発信するもの。調査・補修結果をもとに連絡会議を開き、点検・調査方法や維持管理、補修技術に関する情報を共有するほか、モニタリング技術による計測結果の活用を図る。
市役所で開かれた調印式には、土木研究所の魚本健人理事長、構造物メンテナンス研究センター研究員が出席。森雅志市長と魚本理事長が調印し、協定書を取り交わした。魚本理事長は「市町村が管理する橋梁は圧倒的な数を占める。富山での取り組みは、他の市町村にも適用できるいいチャンス。研究を進め、劣化を防ぐ方法を開発したい」とあいさつし、森市長が「市の橋梁は2200橋あり、老朽化が進む。技術力を高め、知見を深める有難い機会であり、優先順位をつけて取り組む。新しいデータを蓄積し、他の自治体にも情報提供できる。協定を機に力をつけ、弾みにしていきたい」と述べた。