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西日本建設新聞社
2016/06/16

【熊本】建コン協が被災地視察、県に義捐金も

 建設コンサルタンツ協会(建コン協、長谷川伸一会長)と九州支部(村島正康支部長)は9・10日、熊本地震で被災した阿蘇大橋や大切畑大橋、九州自動車道、益城町の家屋倒壊現場などを視察した。
 地震から2カ月経過した被害状況を調査し今後の対応策を探ろうと、本部から長谷川会長、村田和夫副会長ら9人、九州支部から村島支部長や柴田貴徳副支部長、中村哲己副支部長ら7人が参加した。2日間かけて被災個所を細かく調査、協会のこれまでの活動などを1カ月ほどで報告書にまとめる。
 今回の熊本地震で協会は、前震発生直後の15日午前7時30分、九州支部に災害対策九州現地本部を立ち上げた。九州支部は、支援協定を締結している九州地方整備局の要請を受け、技術者による道路緊急点検などに着手し現在、直轄代行事業の県道熊本高森線の橋梁等健全度調査や阿蘇大橋の橋梁予備検討業務などに取り組んでいる。
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【長谷川会長コメント】
 想像以上の被害に驚いており、一日も早い安心安全な暮らしを取り戻すことが大事だと感じている。
 構造物を強固に安全なものにするためだけにお金をかけるのは限界がある。情報をいち早く察知して避難するという防災教育が重要と考える。一方で、我々が安全なものをきちっと設計して作ることが大事だ。我々は、行政からの依頼を受け避難計画の作成も手がけている。そういう意味ではソフトとハードのベストミックスの観点からお手伝い出来る。これまでの経験を活かして復旧復興に貢献していきたい。


県に義捐金1400万円

 視察2日目の10日、建コン協の長谷川会長は県庁を訪れ、熊本県の手島健司土木部長に義捐金1400万円余を手渡した。被災した熊本県民を支援しようと4月20日の本部理事会で義捐金を贈ることを決め会員各社から浄財を募っていた。
 長谷川会長は「一日も早い復興を願う北海道から九州まで全国の会員455社の気持ち。復興に活用してほしい」と義捐金を贈呈。手島部長は「発災直後から現地に入って頂き感謝している。創造的復興、新しい熊本の発展に繋げるため、(義捐金を)しっかりと活かす」と感謝した。
 贈呈式後に長谷川会長は、県と建コン協が支援協定を結んでいないことについて、「九地整とは協定が活かされた。テックフォースと一緒に現地に入る仕組みになっている。九州外の支部にも応援要請出来る」と、協定の効果を説明した。

提供:西日本建設新聞社