静岡県は9日、県産材の需要拡大に向けての庁内会議を開いた。ことし2月に改定した「“ふじのくに”公共建築物等木使い推進プラン」に基づいて、公共施設整備と公共土木工事の2016年度県産材計画利用量を1万9102立方bとし、拡大に向けての意思徹底を図った。
改定した推進プランは、16年度〜20年度の5年間を期間として、県産材利用の各種取り組みと目標を設定している。5年間の目標は、公共建築物などの公共施設整備で3万1000立方b、公共土木工事で6万4000立方bとし、前期計画に比べて1万立方b増加した。
5年間のうち、初年度となる16年度の計画では目標1万9000立方bに対し、1万9102立方bの利用を計画している。経済産業部、交通基盤部の公共土木工事での利用が中心となる。庁内会議では、会長の難波喬司副知事が利用拡大に向けての各部局の計画を確認。公共土木工事での実績を評価する一方で、「(多くの人の)目に付くもので県産材を活用し、残していきたい」と求めた。
県は、16年度からの新たな取り組みで@県産材利用の評価として優良建築物の施主、設計者などの表彰A森林認証材の利用−を盛り込んだ。この他の取り組みは、公共施設整備で低層建築物の柱や梁の構造材の木造化推進、木造と非木造の混構造の採用、中高層の建築物の内装などの木質化など、公共土木工事で合板型枠や仮設、保安資材などでの利用、森の力再生事業で伐採した県産材の土木資材としての活用などを挙げた。
提供:建通新聞社
(2016/6/15)
建通新聞社 静岡支社