成田市は、13日に開催された6月定例市議会の「医学部設置に関する特別委員会」(上田信博委員長)で、国家戦略特区の進捗状況などについて報告。その中で、国際医療福祉大学が畑ヶ田地区に計画する国際医療福祉大学附属病院の配置計画案を説明した。それによると、病院棟は南北に走る市道川栗畑ヶ田線沿いに建設し、健診棟(耐震構造)や放射線治療施設(耐震構造)を併設する。病院棟はRC造(免振構造)地下1階地上11階建て延べ約9万1000uで、病床数600床を見込む。
建設用地は、一部民有地を買収し、市有地と合わせ約18・7haで、大学側に無償貸与する。このうち市有地は(仮称)畑ヶ田多目的スポーツ広場整備事業用地として2011年度に法人から12・3haを2億5000万円で取得したもので、附属病院用地に目的を変更するため、6月議会に財産取得の変更案件を上程している。土地の所在地は畑ヶ田字地蔵谷津845番ほか。
また、市は本年度当初予算で埋蔵文化財調査委託などに5278万円、用地造成工事に1億800万円、用地購入費に4億円などの事業費を措置している。
附属病院は、本年3月7日に設立された一般社団法人成田国際医療都市機構(成田市公津の杜4―3、渡邉勝彦代表理事)が建設及び建物管理を行い、国際医療福祉大学が施設を機構から賃貸する。同機構の基金は12億円で、このうち機構から市に2億円の拠出の打診があり検討。理事の派遣についても検討している。
一方、同大学の医学部については、本年4月1日付で、市と大学で@17年4月に医学部を開設A土地1・4haを無償貸与B市が医学部設置で45億円を上限に補助金を交付(うち16年度25億円、17〜18年度20億円)C市内に附属病院を設置する――などを要旨とする基本協定を締結したことが報告された。
医学部は本年1月12日にピーエス三菱の施工で校舎に着工し、17年4月の開設を目指している。建設場所は京成本線公津の杜駅前の敷地約1万4827u。建物はRC造6階建てとRC造11階建ての2棟で、延べ約4万8550u。