建通新聞社(神奈川)
2016/06/13
【神奈川】アドバイザリー業務のプロポ手続き開始 4・8万u施設を民活で整備 9月にコンサル特定 横浜地方合同庁舎PFI 関東地整
国土交通省関東地方整備局はPFI手法による横浜地方合同庁舎の整備で、6月13日にアドバイザリー業務のコンサルタントを選ぶための公募型プロポーザル手続きをスタートさせる。延べ床面積約4万8000平方bの施設建設とその後の維持管理などを民活で実施し、国有財産の有効活用や利便性の向上などにつなげる。建築関係建設コンサルタントの競争参加有資格者(単体、JV)を対象に参加表明書を6月28日まで、技術提案書を8月29日まで受け付けて9月中旬に委託先を特定する。順調なら2017年度の実施方針策定と特定事業選定を経て、18年度に総合評価方式のWTO一般競争入札でPFI事業者を決める見通し。
横浜地方合同庁舎は、横浜第一港湾合同庁舎と横浜税関分館庁舎の建つ横浜市中区新港1ノ6ノ2の敷地1・6fを利用して整備する。鉄筋コンクリート造7階建て延べ4万8637平方bの規模で計画し、老朽・狭隘(きょうあい)化が進んで耐震性能も低い市内の庁舎に散らばる16官署を集約する。民活によるコスト縮減はもちろん、国有財産の有効活用(土地の高度利用、不要となった庁舎敷地の処分など)や利便性の向上、地域まちづくりへの貢献、防災拠点機能の発揮を狙う。事業費約191億円を見込み、22年度内の完成を目指す。
今回のアドバイザリー業務は「横浜地方合同庁舎(仮称)PFI手法による整備検討業務」と題し、PFIの導入に関わる金融・法務分野と建築・構造・電気設備・機械設備分野の検討を行う。事業方式(例・BTO)や事業期間、施設の要求水準、VFMなどを順次具体化し、実施方針の策定から特定事業の選定、PFI事業者の決定に至る一連の作業に携わってもらう。10月中旬〜19年2月28日を履行期間とし、その中で基本構想段階の成果を17年3月31日まで、特定事業選定段階の成果を18年3月30日までにそれぞれ納めてもらう。
プロポ手続きでは、施設の立地特性を踏まえた民間の事業参加誘導方策(金融・法務分野)や景観・防災・まちづくりを踏まえた施設整備の考え方(建築・構造・電気設備・機械設備分野)について技術提案を求める。
国の庁舎の移転・再配置計画(財務省、08年度)などを受けて09年度に事業化。同年度にアドバイザリー業務のコンサルタント選定手続きを進めたものの、当時の政権が事業仕分けで計画を凍結した経緯がある。
提供:建通新聞社