トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2016/06/10

【京都】地整福知山の28年度事業概要 西舞鶴道路で改良工事着手

 近畿地方整備局福知山河川国道事務所はこのほど、28年度事業概要を公表した。
 河川改修事業をみると、由良川下流部では輪中堤について27年度に行った用地取得を踏まえ、28年度は本格的に工事着手する。31年度末に完了予定。宅地嵩上げも福知山市と連携し地権者と調整しながら引き続き推進する。
 由良川中流部の無堤区間は、洪水氾濫の被害軽減を図るため、連続堤防の整備や河道掘削等を実施。連続堤防は継続地区で引き続き築堤工事を進めるとともに、27年度に新たに用地取得を行った地区は28年度に本格的に工事着手する。河道掘削等も計画的かつ効率的に進める。
 緊急的な治水対策として、16年台風第23号洪水及び25年台風第18号洪水で2度浸水した区間を対象に、概ね10年以内で河川整備計画に示された対策の一部について事業期間を大幅に前倒しして実施している。整備区間は河口付近(左岸が舞鶴市和江地先、右岸が舞鶴市油江地先)から舞鶴若狭自動車道由良川橋梁付近(左岸が福知山市観音寺地先、右岸が綾部市私市町)。事業費は約430億円。実施内容は下流部が輪中堤、宅地嵩上げ、中流部が連続堤防、河道掘削等。
 床上浸水対策特別緊急事業として、26年8月の豪雨により福知山市街地で甚大な浸水被害が発生したことを受け、国、京都府、福知山市が役割分担のもと、排水機場(荒河排水機場、弘法川緊急排水ポンプ施設、法川排水機場)の増強等を実施することで、26年8月豪雨と同規模の降雨に対し、床上浸水被害の概ね解消を図る。27年度に実施した各排水機場の増強等にかかる詳細設計を踏まえ、28年度は荒河排水機場で、3m3/秒のポンプを台風期までに稼働させ、かつ、法川排水機場でも3m3/秒のポンプを年度末までに稼働させることを目指す。また弘法川排水機場の新設工事(9m3/秒)も着手する。31年度末の事業完了に向け、段階的に治水効果を発現させる。事業費は約62億円。
 道路事業をみると、4車線化を進める国道9号福知山道路(福知山市長田野〜新庄、計画延長5・8q)について、28年度は北羽合〜新庄で用地調査と道路設計を進める。
 トンネル区間を整備する国道9号夜久野改良(福知山市夜久野町井田、計画延長0・8q)について、28年度は同市夜久野町井田の道路設計、用地調査、用地買収を進める。
 舞鶴市西地区の交通混雑の緩和、京都舞鶴港と舞鶴若狭自動車道とのアクセス強化を目的とした国道27号「西舞鶴道路」(舞鶴市上安〜京田、計画延長4・9q)について、28年度は同市上安〜京田の埋蔵文化財調査、道路設計、用地調査、用地買収を進め、改良工事に着手する予定。
 山陰近畿自動車道の一部区間で野田川大宮道路の先線となる国道312号「大宮峰山道路」(京丹後市峰山町新町〜大宮町森本、計画延長5・0q)について、同市峰山町新町〜大宮町森本の測量、道路設計を進める。
 国道478号「丹波綾部道路」では、28年度は京丹波わちIC〜丹波ICの水文調査、事業損失補償、周辺整備工事を行う。
 橋梁の補修工事では、国道27号の青葉大橋(舞鶴市泉源寺〜市場、235m、昭和42年完成)について、28年度は橋梁上部補強、高欄取替、床版補修等を実施する。
 法面等防災対策では、国道9号の福知山市額田地先〜同市夜久野町日置地先、国道27号の京丹波町升谷〜中山地先で対策工事を実施する。国道9号の日置地区では法面対策や落石対策工事を実施する。
 自転車・歩行者道の整備は、28年度に国道9号で橋爪地区歩道整備(京丹波町、延長0・3q)の調査設計、辻〜芦渕地区歩道整備(福知山市、延長0・1q)の調査設計、立原地区歩道整備(福知山市、延長0・3q)の工事、下小田地区自歩道整備(福知山市、延長1・4q)の調査設計、用地買収、工事、日置地区自歩道整備(福知山市、延長0・3q)の調査設計、工事、猪野々〜梅谷地区歩道整備(福知山市、延長1・8q)の調査設計を予定。立原地区歩道整備では現行の8・2m(車道3・35m×2、路肩0・75m×2)から、歩道整備等で13・25m(歩道2・5m、車道3・0m+3・25m×2、路肩0・75m+0・5m)とする。
 国道27号で平林〜戸奈瀬地区自歩道整備(綾部市、延長7・6q)の調査設計、用地買収、工事、中山〜下山地区歩道整備(京丹波町、延長0・5q)の調査設計、工事を予定。
 付加車線整備は、28年度に国道9号で井尻〜坂井地区付加車線整備(京丹波町、延長0・6q)の調査設計、用地買収、辻地区付加車線整備(福知山市、延長0・7q)の調査設計を予定する。
 交差点改良は、28年度に国道27号の下八田陸橋下交差点改良(綾部市)の調査設計、用地買収、工事を予定する。当該箇所は右折レーンの滞留長が短く、大型車の滞留が困難な狭い幅員のため、追突事故が発生している。右折レーンの延伸と拡幅を行うのにあわせ、歩道の整備を行う。現況は7m(車道3・25m×2、路肩0・25m)。計画断面は17・5m(右折車線3・0m、車道3・25m×2、歩道3・5m×2、路肩0・5×2)。
 交通安全施設等整備事業・交通事故重点対策事業(二種)で道路標識、情報機器、通学路の防護柵、区画線の設置などを進める。