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大分建設新聞社
2016/06/10

【大分】法面工などに20億、阿蘇大橋付近の崩落

 九州地方整備局(小平田浩司局長)は8日、同局で九州各県の報道関係者に対し、熊本地震への対応や、出水期の備えなどについて説明した。
 熊本地震については、建物、土木構造物などの被害と復旧状況を説明。地震発生直後から熊本県益城町などに入ったTEC―FORCE(緊急災害派遣隊)などが最大440人、リエゾン(災害対策現地情報連絡員)が1日当たり最大60人で、様々な復旧・支援活動をしたことを報告。
 今後の復旧活動では、@河川など=緊急復旧活動は完了したが、梅雨期に入ったため、ソフト対策として、氾らん警報などの判断基準引き下げによる早期警戒を実施。復旧工事の事業決定後は、堤防の軽微なクラックは堤体の部分的切返し(造り換え)をし、堤体全体の場合は、すべて切返すA砂防・道路など=高さ約700b、幅約200bわたり、土砂50万立方bが崩落した阿蘇大橋周辺では、崩落斜面上部に多量の不安定土砂があるため、2次災害を防ぐ土留壁工L=300b、法面対策工A=3万立方bを事業費約20億円で実施。また、落橋した阿蘇大橋、被害の大きい県道熊本高森線、林道栃の木〜立野線は国が代行して災害復旧B建築物=熊本城公園復旧調整会議を開き、今後の復旧に向け協議。まちづくり・住まいづくり支援チームを結成し、各自治体の復旧を支援する。
 熊本地震による人的被害は、5月31日現在、熊本県を中心に死者49人(大分県0)、重傷345人(同4人)、軽傷1318人(同24人)、行方不明者1人(同0人)。建物被害は全壊6990棟(同2棟)、半壊2万219棟(同62棟)、一部損壊8万5635棟(同2347棟)。
 出水期の備えでは、地震の影響を受けた熊本県内の河川や急傾斜地などで、水防警報、土砂災害警戒情報などの発表基準を引き下げて、早期発表による被害を未然に防ぐという。
        
提供:大分建設新聞社