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福島建設工業新聞社
2016/06/09

【福島】県入札監視委/1者応札過多に不信感

 県入札制度等監視委員会(委員長・伊藤宏福島大学教授)は7日、県庁で第59回委員会を開き、県建設業協会から地域要件の見直し要望があった舗装工事について、27年度発注案件から6件を抽出、審議した。落札業者の地域性や入札参加者数、落札率など現状を確認したが、地域要件の見直し要望に対する結論を出すには至らなかった。
 県の現行入札制度で舗装工事の地域要件は、設計金額2000万円以上が県内、同未満が隣接3管内とされている。27年度の建設団体ヒアリングで同協会が「地域を支える地元企業の受注機会を確保する観点から(地域要件に)管内を設け、金額範囲を引き下げてほしい」と要望。予定価格2000万円未満の同工事の地域要件を隣接3管内から管内に変更するよう求めた。
 今回の抽出審議はこの要望を受けた対応。27年7月から28年2月に発注された予定価格2000万円未満の舗装工事93件から、落札率や入札参加者数で特徴的な6件が抽出された。
 6件の入札結果からは、入札参加者数と落札率に一定の相関が見られた。伊藤委員長は1者応札が多い地区について「あまりにも競争性が低過ぎる」「不自然と感じる」と指摘。業者聞き取りを県に求め、次回委員会で報告するよう指示した。
 同期間に発注された93件のうち、総合評価方式の38件は全て管内業者が落札。価格競争55件の落札比率は、管内業者83・6%、隣接3管内業者16・3%となっている。地区別では県北と会津で隣接3管内業者の落札が出ており、その落札比率は県北で43・8%、会津で20%となっている。
 同日は、27年度の入札結果と総合評価方式の実施状況などについても報告を受けた。