鹿児島建設新聞
2016/06/09
【鹿児島】九州地整、法令順守推進本部15年度実績 代金不払で相談3割
国土交通省九州地方整備局は、建設業法令順守推進本部の2015年度活動結果をまとめた。建設業駆け込みホットラインで情報を受け付けた件数は前年度比12件減となる124件、立ち入り検査は同12社増の150社で実施。また、監督処分を2社に行ったほか、19社に対して法令違反等の是正を勧告した。
駆け込みホットラインでの内訳は、請負代金の不払いに関する相談が38件(30・6%)と最も多く、制度・法令等の疑義に関する相談が35件、制度・法令解釈の問い合わせが28件と続く。同局では受け付けた情報をもとに、必要に応じて不払い相談への対応や指導、他機関への通報等を行った。
立ち入り検査は計150社で実施。下請取引等実態調査が64社、新たな大臣許可取得が29社、名ばかり営業所の疑義が17社、施工体制一斉点検が13社−など。監督処分は、無許可業者との下請契約による営業停止1社と、特定建設業者以外の建設業を営む者と政令で定める金額以上の下請契約による指示処分1社。
法令違反などの是正勧告は19社で24件実施。請負代金の支払い義務違反6件、書面による契約未締結4件などがあった。
■16年度活動方針
法定福利費内訳明示、見積書活用を検査
16年度の活動方針は、さらなる社会保険未加入対策を推進。法定福利費を内訳明示した見積書の活用状況の立ち入り検査を行い、加入率の低い都市部や2次下請以下の企業の加入促進を図る。
このほか、@公共工事からの暴力団排除A「元請下請契約の適正化」に関する立ち入り検査B「建設業フォローアップ相談ダイヤル」の設置−などを行うほか、基礎杭工事に関する問題を受け、適正な施工確保に向けて講習会を通じて周知徹底を図る。