千葉市管財課庁舎整備室は、新庁舎整備基本設計業務を簡易公募型プロポーザルで委託することを決め、きょう8日、同プロポーザルの手続きを開始する。今月22日に参加表明書の提出を締め切り、7月5日に1次審査結果を公表するとともに、技術提案書の提出を要請。その後、8月8日に技術提案書の提出を締め切り、同30日のプレゼンテーションを経て9月上旬に選定結果を公表する予定。
参加資格は、主たる事務所の所在地が国内にあること。過去15年以内に業務施設(2009年国土交通省告示第15号別添2による類型4に該当する施設)の整備に係る基本設計に関する業務を元請として履行した実績を有すること等で、自主結成によるJVでの参加も可。
また、同市新庁舎整備事業アドバイザリー業務(現在、公募手続き中)と同時に応募しても構わないが、アドバイザリー業務の受託者に決定した者、その者との間に資本関係または人的関係がある場合には受託者となることはできない。
委託内容は、設計条件等の整理、基本設計図書の作成、概算工事費の検討、透視図作成などで、委託期間は17年10月31日まで。
新庁舎は、現本庁舎敷地約4haのうち、みなと公園・プロムナード側の約2haを活用し、現本庁舎の一部を撤去して建設する。計画規模は延べ約4万9000u、概算事業費は約298億円(基本計画段階での試算で、庁舎・設計費、建設工事費、解体工事費、移転関連費用、消費税等を含む)。建設後は現本庁舎、中央コミュニティセンター、ポートサイドタワーに分散している庁舎機能を集約する。
新庁舎の空間構成に関しては、臨港プロムナードに面する部分は、市民駐車場やモノレール市役所前駅からのアクセス性が良いことから「フロントオフィス」として、来庁者向けに本庁業務のワンストップ性が発揮できるよう窓口機能を中心に配置することを基本とする。また、みなと公園に面する部分は「バックオフィス」として、通常時における市政運営の拠点・非常時における総合防災拠点としての機能を中心に配置することを基本とする。
1階は市民駐車場、2階はモノレール連絡通路に接続することから、1・2階にはロビーや総合案内など来庁者が本庁舎を円滑に利用するために必要な機能や来庁者利用が多い機能を配置するとともに、目的地までスムーズに移動できる動線を確保。さらに、1・2階のフロアは一体性が感じられる空間とする。
3階以上は、主に執務機能を中心とした配置を基本とし、「フロントオフィス」は窓口利用の多い執務機能や来庁者との打ち合わせスペースの確保に配慮。「バックオフィス」は政策決定や危機管理機能などを配置することを基本とする。また、災害安全性を確保するため、機械室をはじめ建物の機能を維持する諸室を配置。上層階は、建物を象徴する部分であると同時に、機能配置にあたり独立性を確保しやすく、採光や大空間など設計の自由度も比較的高いことから、議会機能を配置することを基本とする。