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建設経済新聞社
2016/06/03

【京都】北山ゾーンの資料館跡地活用 29年1月頃に構想案まとめ

 京都府は、北山文化環境ゾーンの府立総合資料館跡地の有効活用に向け、29年1月頃に構想案をまとめる考え。
 府は1月に跡地の有効活用等を検討する北山文化環境ゾーン未来構想委員会を立ち上げ。初会合では、府立植物園や府立大学など現存するゾーン内資源との連携、他地域から人が集まり回遊する仕組みの重要性、新しい京都文化の価値を創造するエリアとして発信するなどの意見が出た。跡地活用として、デザインセンター、デザインミュージアム、舞台芸術関係施設(府立医大前の府立文化芸術会館の老朽化対応)、文化資料の展示施設、ホテル機能にミュージアムや他の文化施設の複合化などが挙げられ、パリのポンピドゥーセンター、ソウルのDDP(東大門デザインプラザ)、東京の六本木ヒルズがイメージとして挙げられた。
 6月2日の第2回会合では、想定される機能・分野等について意見交換した。ホテルなど宿泊機能が必要、どんな体験を与えるべきかを考える必要がある、跡地に何を作るかをまず決めてゾーンはその後に考えてはどうか、アート・イン・レジデンス(芸術家が一定期間滞在し作品制作を行う事業)などの意見が出た。
 今後は8月に具体的な機能・施設・整備手法等について議論を深め、10月に中間案(骨子)を固め、パブリックコメントを行う予定。
 現在の府立総合資料館(京都市左京区下鴨半木町1−4)はRC造地下1階地上4階建、延1万3743u(昭和38年11月設置)。敷地は南北約90m、東西約150mで面積が1万3405u。同敷地の隣接地に府管理地約4300u等がある。
 北山文化環境ゾーンの主な地域の建築・景観等の規制をみると、用途地域は第2種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)。高さ制限は第一種高度地区(20m)。このほか山並み背景型建造物修景地区(中・高層建築物)、沿道型美観形成地区(幹線地区)、眺望景観保全区域、景観デザイン保全区域等。
 なお府が建設中の新総合資料館(仮称)は7月に完成する予定。12月頃に一部供用開始し、29年夏頃に全面供用を目指す。