国土交通省豊橋河川事務所は、2016年度事業として、豊川の豊橋市牛川地区で築堤や護岸整備などを進めるほか、矢作川の安城市小川地区と岡崎市合歓木地区で築堤を実施する。16年度事業費は、矢作川と豊川を合わせて27億8830万円となり、前年度当初予算比では16%減となる。
豊川の16年度事業費は、前年度当初予算比2・9%減の11億1719万円を計上。内訳は、河川整備事業に9億9219万円、都市水環境整備事業に4500万円、受託工事費に8000万円となる。
河川改修では、豊橋市牛川地区で洪水被害を防止、軽減する治水対策として、左岸側の築堤や護岸整備を継続していく。また、豊橋市からの受託事業で、豊川へ合流する眼鏡川の吐け口を付け替える。
霞地区の浸水被害軽減対策は、「豊川霞堤地区浸水被害軽減対策計画」を策定し、牛川霞堤地区、下条霞堤地区、賀茂霞堤地区、金沢霞堤地区で、ハード・ソフト対策の内容を検討し、関係機関と調整を図る。
河川維持修繕では、豊川放水路の古川排水機場(豊川市柑子町)で、排水ポンプの修繕や老朽化した護岸を補修する。総合水系環境整備では、河口干潟やヨシ原の再生に取り組む。
一方、矢作川では16年度事業費として、前年度当初予算比19・2%減の16億7111万円を計上。内訳は、河川整備事業に14億8711万円、都市水環境整備事業に3400万円、受託工事費に1億5000万円を盛り込んだ。
このうち、河川改修では西尾市志貴野地区で、矢作川分派施設関連工事を進めるとともに、堤防高や堤防断面が不足する西浅井地区の築堤を継続する。安城市小川地区と岡崎市合歓木地区では、延長500bに対する堤防の嵩上げと築堤に着手する。豊田市の白浜地区・長興寺地区では、愛知県が進める「高橋」の架け替えなどに関連して、河道掘削を実施する。
維持管理では、矢作川水系総合土砂管理計画の策定を目指し、技術検討ワーキンググループ(仮称)による技術的課題の解決に向けた土砂管理手法の検討などを行う。総合水系環境整備では、河口部におけるヨシ原の再生に取り組むため、試験施工、モニタリング調査を実施する。
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建通新聞社