森雅志富山市長は1日の定例記者会見で、小・中学校施設の耐震化推進に向けて、未着手の校舎12校で耐震補強工事のみを優先して行うことを発表した。
これまで学校施設の耐震補強工事にあわせて、設備の更新などを伴う改築事業や大規模改造事業を進めることを方針としてきた。市内に呉羽山断層が存在し、熊本地震と同様の地震災害の発生も想定されることから、従来の方針を改め、耐震補強工事のみを優先することにした。学校施設の耐震化率100%の早期達成を目指す。
耐震化が必要な学校(16年4月現在)は校舎25校、体育館6校。このうち、校舎の大規模改造事業を予定し、未着手となっている▽堀川▽熊野▽月岡▽寒江▽水橋西部▽水橋東部▽上条▽大久保―の8小学校、▽東部▽西部▽和合▽上滝―4中学校において、耐震補強工事のみを優先する。工事では、既存建物に筋交いを入れるなどの工法を採用し、17年度から5年程度をめどに完了させる。耐震化をすべて終えた後に、大規模改造の工事に順次着手する。
校舎大規模改造の着手済み(今年度着工予定)は、小学校が奥田、奥田北、太田、倉垣、上滝の5校、中学校が大泉、水橋、速星の3校で、継続して事業を進める。
改築予定校は、統合を検討する八尾中と杉原中の校舎・体育館、浜黒崎小、速星小、岩瀬中の校舎、水橋中、速星中の体育館。体育館の大規模改造予定校は、上滝小、上滝中となっている。