5月京都市会の代表質問で、門川大作市長は山科区の京都刑務所について、移転先や移転に伴う課題と効果、跡地活用の方向性などを検討する庁内戦略チームを設置する方針を明らかにした。
吉井章議員の質問に答えたもの。門川市長は京都刑務所などの市有地以外の公有地の活用について「京都の30年後、50年後を見据え、さらなる経済の活性化、人口減少社会の克服、京都の発展に資するまちづくりを進めていくためには、市有地だけでなく国が所有する土地も含めた活用を視野に入れるべきと考えている。そのため、市有地以外の公有地についても長期的展望に立って地域の魅力あるまちづくりを進める可能性を検討していくことを公約等に掲げている」と述べた後、「京都刑務所は長年にわたり地域と共存している施設であるが、地下鉄駅に近接する広大かつ貴重な土地であり、この活用を図ることは山科区はもとより京都の将来のまちづくりに大きく寄与することから、国に対し移転検討を要望してきた」「あくまでも非公式だが、京都刑務所の誘致に関心があるという声もあった。こうしたことを踏まえ、今後局長等で構成する庁内戦略チームを速やかに設置し、山科区民の意向把握も実施しつつ、移転先や移転に伴う課題と効果、跡地活用の方向性などを検討する」と方針を示した。
京都刑務所(京都市山科区東野井ノ上町20)は昭和2年に現在地に移転。昭和61年から平成13年にかけて建替え工事を実施した。敷地面積は約10万7000u。最寄り駅は京都市営地下鉄東西線椥辻駅又は東野駅。