北陸地方整備局は28日、伏木富山港(新湊地区)国際物流ターミナル延伸整備事業着工式典を伏木富山港湾事務所新湊出張所構内で開き、国際物流拠点として一層の機能向上に期待を込めた。
現在の新湊地区国際物流ターミナルは、水深12メートルの岸壁が333メートルにわたり整備され、国際物流の拠点となっているが、近年取扱貨物量の増加やコンテナ船の大型化により滞船が発生し、港湾利用の支障となっている。同事業では岸壁を75メートル延伸し、大型コンテナ船が2隻同時荷役を可能とすることで滞船の解消を図るとともに、富山県が施工するふ頭用地の拡張と併せてコンテナ取り扱い能力を拡大する。工事概要は岸壁延伸部75メートル、泊地浚渫1・6ヘクタール、ふ頭用地2・7ヘクタール(県事業)。18年度の完成を目指す。直轄事業費は約17億円。あおみ建設が地盤改良工事に着手する。
式典では藤山秀章北陸地方整備局長が「岸壁延伸により、地域の経済活性化に大いに貢献できる」と式辞。続いて津田修一国土交通省大臣官房技術参事官が「今事業により、物流機能の向上が図られるほか、地震で太平洋側の港湾が被災した場合、バックアップ体制の構築にも寄与する」と期待を寄せた。来賓の石井隆一知事、橘慶一郎衆院議員、野上浩太郎参院議員らが祝辞を述べた。放生津小学校6年生と関係者による鍬入れや射北中学校吹奏楽部の演奏も行われ、着工を祝った。