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建設経済新聞社
2016/05/31

【京都】向島小中一貫校、延1万7998u 現校舎解体し跡地に新校舎

 京都市は、伏見区に計画の向島中学校区小中一貫教育校施設整備事業について、29年9月初旬から工事着手し、31年2月末までに完成させ、31年4月の開校を目指す。
 市が4月に公表した28年度年間発注見通しによると、向島中学校区小中一貫教育校整備事業ただし、建築工事は28年度第3四半期に発注。概算額区分はWTO対象。工期は18ヵ月。同電気設備工事、同空調衛生設備工事はそれぞれ第3四半期に発注、概算額区分はそれぞれ4億円以上WTO対象未満。解体撤去工事は第4四半期に発注、概算額区分は1億円以上4億円未満。
 伏見区の向島中学校区(向島南小学校、向島二の丸小学校、二の丸北小学校、向島中学校)における児童生徒数の減少を受け、向島南・向島二の丸・二の丸北の3小学校を統合するとともに、向島中学校と施設を一体利用する「施設一体型小中一貫教育校」の新校舎を建設する計画。
 建設地は二の丸北小敷地(伏見区向島二ノ丸町151−28他/敷地面積約1万6432・61u/第一種住居地域、建ぺい率60%、容積率200%/高度地区は20m第2種高度地区)。
 新設する校舎等は8棟で、RC造一部S造他、延1万7998・39u(建築面積6012・58u)。建築物の高さは19・95m(塔屋の高さは23・00m)。
 二の丸北小の現校舎等は南校舎(RC造3階建、延1690u/昭和50年築)、北校舎(RC造3階建、延2203u/昭和51年築)、体育館(RC造平屋建、720u/昭和51年築)、プール等。現校舎等を解体し跡地に新校舎等を建設する。
 新校舎等の建設で二の丸北小の現校舎等を解体撤去する必要があるため、29年4月に向島二の丸小と二の丸北小の一次統合を行い、向島二の丸小に一次統合校を開校する予定。統合に伴い向島二の丸小の校舎等の改修(施設の美装化、空調整備等)を行う。
 開校時は児童・生徒数1000人程度、教職員90人程度、計画数は児童・生徒数1200人程度、教職員100人程度を想定する。
 基本設計・実施設計は公募型簡易プロポーザルで選定し、類設計室(大阪市淀川区)が担当。
 プロポ時の同社の提案によると、1階の交流ホールは昇降口に面する配置を活かし、学校と地域住民の協働の場と位置づけ、映像や音楽による発表や展示も可能なように展示壁・照明・音響等が設置できる多機能な天井や設備を整備する。2〜4階の「セントラルコモンズ」は主体性を育むための学級・学年を越えた交流空間として設計。体格差のある異年齢が多様な活動を展開できるよう、可変性の高い家具や間仕切りを提案し、フレキシブルな交流空間とする。また快適な環境とするため中央の階段部に自然採光・通風を確保する光と風のボイドの導入を検討する。全体面積を変えず諸室配置を調整することで、校舎東側(シリンダー部)に学年活動も可能な新交流空間を生み出す。1〜9年生までの大きな体格差に配慮して、プールは昇降床式を検討する。安全で快適な教室空間とするため、「リブ付きハーフPCa床版」の採用により、国指針の耐震性強化に対応する天井レス化を図る。空調機器や照明器具はリブの間に納め、リブ下で3mを確保し、最適な音環境を確保するため内装は吸音材で仕上げる。窓には直射日光を制御する庇を設け、廊下側には階段室の煙突効果を利用した重力換気による自然通風を確保する。