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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/05/26

【山梨】マーケットサウンディングで成果

 国土交通省は、先導的な官民連携事業で2015年度の調査費助成事業の結果をまとめた。山梨県では上野原市が実施した「広域防災・交流拠点整備」に補助。補助を受けて市では事業者へのマーケットサウンディング(市場調査)を行い、市内外から多くの提案を受けた。市では今後、住民の合意形成、「道の駅」整備への調整などを行い、17年度には旧平和中学校の活用事業者を募集する予定。
 上野原市では、市中部の丘陵地域(大目地区、甲東地区、大鶴地区)に整備される談合坂スマートICに隣接した地域に、防災拠点型の「道の駅」を中心に広域防災・交流拠点の整備を計画。地域の活性化に寄与して防災・交流拠点性を高める施設の整備を検討している。
 整備にあたっては、積極的な官民連携手法を活用しようと、国交省の助成を受けて、事業の初期段階から民間の力を活用するため公募型のマーケットサウンディングを実施。整備予定地に求められる機能を整理し、事業内容や整備手法などを募った。
 その結果、市内外の6事業者から提案や意見が寄せられた。開発形態については、「自然環境保全型」(拠点整備予定地の景観自然地形を活かす)と「大規模開発型」(谷部に土砂搬入し平場を設け施設を整備)などが提案された。
 また、収益性がある事業との一体的な事業化により、適切な官民のリスク分担が可能で、今後も継続的に民間事業者の意見を採り入れながら事業手法を検討することが有効であることが分かった。
 今後、本年度には、検討した導入施設について地元代表者による協議懇談会による意見聴取などを行い合意形成を図る。また、「道の駅」整備に向けて道路管理者などの調整を進める。18年度は、合意形成を経て廃校となっている旧平和中学校を活用する事業者を募集する予定。