大阪市は、中浜下水処理場・放出下水処理場・今福下水処理場を対象に、汚泥処理機能の集約化や、老朽化した汚泥圧送管の改築などを検討している。これらの整備計画を決めるため、日新技術コンサルタント(大阪市淀川区)に実施設計を委託した。納期は2017年3月31日。
中浜下水処理場(城東区中浜)の汚泥消化施設は、消化ガス発電設備や温水器の老朽化が進んでいる。同処理場の汚泥処理工程を放出下水処理場(城東区永田)に集約化することで、事業の効率化やコストの縮減を図る。集約化の際には、中浜〜放出間に生汚泥を輸送するための管路敷設が必要になる。管路の規模や整備ルートは設計段階で検討していく。また、整備時期について、市では▽余分な費用を掛けずに最短で整備▽中浜の重力濃縮設備の更新時期に合わせて23年に整備▽中浜の重力濃縮設備の延命化を前提に30年以降に整備―の3パターンを想定しており、併せて検討を進める。
放出〜今福(城東区今福南)間については、既設の汚泥圧送管を改築する。既設の管路は口径350_×2連で延長約1・5`。同管路では、たびたび噴出事故が発生している。老朽化調査や地質調査を実施した上で、詳細な工事計画を検討する。
この整備計画では、今福と放出の各送受泥設備の改造に向けた実施設計も行う。対象機械設備は汚泥ポンプ、配管・弁類、送受泥槽、洗浄設備など。
対象電気設備は受変電設備、制御計装電源設備、負荷設備、計装設備、監視制御設備など。
提供:建通新聞社