日本工業経済新聞社(群馬)
2016/05/25
【群馬】県太田土木事務所2016年度事業概要
県太田土木事務所(金田一広所長)は、2016年度の事業概要を明らかにした。本年度当初の事業費は単独と補助を合わせ37億円で、昨年度と同程度となった。7つの交通軸構想に基づく事業に10・5億円を配分。県道太田大間々線バイパス新田薮塚工区や県道大間々世良田線バイパス笠懸薮塚工区といった、南北をつなぐ道路の整備を進める。河川事業では、大川の橋梁上部工を発注する。
主要事業費を大枠でみると、7つの交通軸事業費10・5億円、交差点改良事業費1・9億円、無電柱化事業費1・2億円、河川事業費7億円。全体では昨年度と比較すると補助分がやや増え、単独12億円、補助25億円となった。
県道太田大間々線バイパスの新田薮塚工区は、新田小金井町から山之神町を走る県道桐生新田木崎線L1900mを4車線に拡幅改良するもの。流末排水路の整備が昨年度から進んでいる。本年度も流末排水路工事に加え、用地買収と補償の進捗を図り、まとまった用地が確保できればいよいよ道路の改良工事がスタートする。
県道大間々世良田線バイパス笠懸薮塚工区は、県桐生土木事務所と共に進めている、みどり市笠懸町鹿から太田市大原町にかけてL3400m、W22・75m(両側歩道W3・5m×2)の南北を貫くバイパス道路を整備する事業。このうちL460mが太田土木事務所管内。昨年度から工事に入っており、本年度も用地買収や補償を進め、工事も発注していく。また、大原町の県道桐生伊勢崎線現道拡幅事業は、昨年度と同様に用地買収と補償を続ける。
交差点改良事業は、4カ所を見込む。県道足利伊勢崎線の丸山・只上交差点では車道部の改良工事を実施し、来年度の事業完了を予定。また、県道古戸館林線の古戸交差点改良は用地交渉に取り組み、安全な交差点の線形を目指す。
県道大間々世良田線の世良田交差点改良は、改良工事や流末排水路工事のほか、残る部分で用地買収および補償、文化財調査を実施する。県道前橋館林線の大根交差点改良では、補償調査算定を予定。地権者との交渉へ準備する。
無電柱化事業は3事業。本町から東本町にかけて実施する県道前橋館林線の電線共同溝整備2期工区は、詳細設計と支障物件の移設に取り組む。県道鳥山竜舞線の電線共同溝整備は、2期工区のNTTや東京電力の引込管委託や支障物件の移設を待っており、本年度から本工事にも入る。昨年度から開始された国道407号では、共同溝の設置に向け支障物件の移設と用地調査を行っていく。
河川事業は5事業。浜町および西本町で行う八瀬川の改修は太田市の区画整理事業と重なるため調整が行われているが、本年度は用地が確保できれば護岸工を発注する。
細谷町から由良町にかけ実施中の聖川(中流)改修では、引き続き用地買収と護岸工事を予定。新田高尾町から新田大根町で進む石田川上流工区も、来年度の完了を目指し用地買収と護岸工事に注力する。
泉町から新田市野井町を対象とする大川河川改修では、昨年度に下部工を施工した南田島橋で、本年度はL約17mの上部工を発注予定。このほかに東武鉄道の鉄道橋で工事がある。太田市北部で行われている石田川の流域調節池の整備は、本年度もE池の用地買収を進めつつ、放流渠工事を発注する。