日刊建設工業新聞
2016/05/24
【鳥取】建築士事務所協会総会 新会長に霜村將博氏を選出
県建築士事務所協会の2016年度通常総会が20日に開かれ、新しい会長に霜村將博氏(白兎設計事務所事務所)が就任した。副会長には、塚田隆、井手添誠、吉田成年の3氏が選任されるなど、役員の顔も新しくなった。
倉吉シティホテルで開いた総会には委任状を含む76人が出席。議事では、「設計の書面による契約締結の義務化」などの内容が規定された改正建築士法が施行されたことを踏まえて、事務所の健全な発展と消費者との信頼性を向上させることが重要になったことを前嶋義樹専務理事が説明。会員の増強、キャンペーン活動の充実、各種講習会の開催、特殊建築物の定期点検推進などの事業計画や、耐震診断評定申請の事業収益が激減する見通しを明らかにし「将来を見据えた新たな活動」にも取り組む考えを示した。
任期満了に伴う役員改選では、新会長に霜村將博氏(61)を専任するなど執行部のメンバーも大きく変わった。任期は2年間。新しい役員は次の通り(敬称略)。
▽会長=霜村將博(白兎設計事務所)。
▽副会長=塚田隆(塚田隆建築研究所)、井手添誠(井手添建築設計事務所)、吉田成年(安達建築設計事務所)。
▽理事=門脇昇(門脇構造研究所)、聲高昌可(田中工業)、来田信浩(桜や建築設計工房)、山下卓治(山下設計工房)、戸田雅之(戸田設計)、村中耕作(匠建築設計事務所)、藤井泰徳(フジイ総合設計事務所)、小谷真一(セイク設計)、尾ア浩秀(尾崎設計事務所)、川中節男(ケーアイ建築設計)、木下俊哉(木下俊哉建築設計事務所)、松山久(桑本建築設計事務所)、岩崎浩(岩ア構造設計事務所)、守山康仁(エクスプラン)、清水幸憲(清水設計)。
▽監事=上山善博(木下建築研究所)、川口俊光(井木組)、足立收平(平設計)。
協会運営に強い意志
霜村会長が本紙に語る
新会長の霜村將博氏が本紙の単独取材に対し、今後の協会運営に強い意志を示した。
霜村氏は「地方創生の大きな流れに我々も乗り遅れてはいけない」と前置きした上で「国交省が示した報酬の基準に準拠した契約については、県内の市町村からも理解をいただいている。しかし、民間の建築についてはまだまだ。経済団体などにもっと強く要請する。法に基づく適切な契約になれば、若者の雇用や育成にもつながる。こうしたことで、地域にもっと貢献できる建築業界になる」と述べた。
また、協会の財政状況については「厳しいが、時代に見合った事業を早急に考えなくてはいけない。会員は、96社だが、早期に100社を確保したい。会員数が多くなればものを言える組織になるし、地域社会から認められる存在に成長する。
2017年は、協会創立50周年を迎える。多くの行事を考えているが、単なる式典では意味がない。さらに50年後も協会が続くように、会員全員で組織のあり方を見つめ直す機会になる行事を企画するべきと考えている」と抱負を力強く語った。