愛媛県は、2017年度政府予算の概算要求に向けて、重要施策提案・要望55項目をまとめ、中村時広知事らが5月30・31日に上京し、最重点項目として選定した29項目について、関係省庁に要望。その他の重点26項目については、各部局長が要望を行う。
重要施策提案・要望55項目のうち、最重点項目とした29項目の中の建設関連は、公共施設などの耐震化促進として公立高等学校の耐震改修へ小・中学校と同様の地方財政制度の創設、小・中学校耐震化の補助制度拡充、私立学校耐震化促進のための補助制度のさらなる拡充や延長を求めたほか、松山空港耐震化事業の促進と警察施設の耐震化推進のための予算確保を要望する。また新たに水道施設の耐震化促進のための財政支援を求める。
四国新幹線の実現を図るため、基本計画から整備計画への格上げに向けた調査の実施を要望。
農林水産関係では、国営土地改良事業地区調査「道前道後用水地区」の17年度新規採択のほか、16年度に新規採択された国営緊急農地再編整備事業「道前平野地区」や国営施設機能保全事業「南予用水地区」の事業推進を求める。
地域の安全・安心のための社会資本整備促進では、全国に比べ遅れている社会資本整備のための総額確保と重点的な配分。
高規格幹線道路の整備促進では、三つのミッシングリンクの早期解消、松山外環状道路の整備促進、松山・大洲間の4車線化、中山スマートインターチェンジ(IC)の促進や東温ICの早期事業化、宇和パーキングエリアの整備を要望。
離島架橋事業では上島架橋岩城橋の必要事業費の確保。
ほかJR松山駅付近連続立体交差事業・周辺整備事業、河川港湾関係では山鳥坂ダム建設事業や鹿野川ダム改造事業、東予港・松山港の重点予算配分も最重要項目に盛り込んでいる。
一方、重点26項目には、南海トラフ地震に対応した海岸保全施設の整備促進、土砂災害対策事業費や治水事業費の確保などを要望する。
提供:建通新聞社