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西日本建設新聞社
2016/05/19

【熊本】熊本市民病院を移転新築 復興のシンボル30年度完成目指す

 熊本市の大西一史市長は、熊本地震で被災した市民病院を平成30年度中の再建を目指し、東区東町4丁目の国有地に移転新築する方針を示した。今後、診療科目や病床数などを検討、5月中にも有識懇談会を発足させ、意見を聞いて移転計画をまとめる。
 4月16日の本震で病棟の天井や壁が一部崩落、給水施設にも被害が発生し、入院患者310人全ての転院・退院を余儀なくされている。総合周産期母子医療センターも休止し、年600人超の妊婦・新生児の受け入れも困難となり、県と九州全域に影響を及ぼしている。
 新病院は▽地震などの災害に強い拠点病院▽周産期母子医療を中心とした安全安心な病院▽安定的で持続可能な経営ができる病院―の3項目を基本的な考え方とする。
 移転地は国家公務員宿舎「東町北住宅」敷地内。東側7棟は利用されておらず、早急に財務省と協議する。震災復興のシンボルとして早期再建を図る方針で、国の全面的かつ強力な支援を求める。
 市民病院は25年5月、梓設計・硯川設計JVに業務委託し、現地で既存の南・北館機能を集約したS・SRC造地下1階地上12階建延べ4万8150平方bの新棟(免震構造、病床470床)を建設する基本設計をまとめていた。しかし、事業費が133億円から209億円に膨らんだこともあり事業凍結していた。

提供:西日本建設新聞社