岐阜県建設業協会(佐竹武会長)は17日、岐阜市内のホテルで第59回通常総会を開いた。2016年度の重点目標として「防災・減災のための強靱(きょうじん)な県土づくりと、経済再生のための社会資本整備の計画的な推進への対応」など六つの目標と、これらを達成するための実施事項を示した。総会には、古田肇岐阜県知事、矢島成剛岐阜県議会議長、猫田孝岐阜県議会議員、茅野牧夫国土交通省中部地方整備局長らが出席した。
あいさつに立った佐竹会長=写真=は、建設業が社会資本整備の担い手であるとともに、「人命救助、崩落土砂の撤去、道路の応急復旧など、自然災害の最前線で活躍する安全・安心の守り手であり、雇用・経済を支える大きな社会的役割を期待される産業でもある」と、建設業の社会的意義を強調。社会基盤のメンテナンスや地域の安全・安心を確保するという社会的使命を果たすには、経営の基盤強化と安定が重要とし、「安定的かつ継続的な事業量の確保が第一であるとともに、『担い手3法』の徹底が必要だ」と指摘した。
一方、若年入職者の確保・育成について、「若者が希望を持って入職できるように、経営の安定と就労環境の改善、建設産業の良好なイメージの醸成などに取り組んでこそ建設業本来の役割と責任が果たせる」との考えを示した。
さらに、「社会資本整備関係予算の拡大が一過性のものとならないよう、中・長期にわたる配慮をお願いする」と語った。
古田知事は、「近年、建設業許可業者が急速に減少していく中、岐阜県では全事業者の1割を占める重要な基幹産業だ」と述べるとともに、「県土の安全・安心を確保する上で、インフラ整備、維持に尽力される皆さんの活動はなくてはならない」と感謝した。また「東海環状自動車道西回りの整備推進、リニア岐阜県駅へのアクセス整備、緊急輸送道路整備などやるべきことが山積みだ。公共事業予算の確保に向け、皆さんと同じ方向を向いていきたい」とあいさつした。
16年度の重点目標は▽防災・減災のための強靱な県土づくりと、経済再生のための社会資本整備の計画的な推進への対応▽地域を支える建設業の健全な発展の対応▽戦略的な広報活動の推進▽建設工事の技術力向上、施工合理化などの促進▽魅力ある労働環境づくり―などに取り組むとした。
総会では、全国建設業協会長表彰と岐阜県建設業協会長表彰の両表彰式が行われ、17社と103人を表彰した。
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建通新聞社