東京都都市整備局は上沼田第3団地(足立区)の建て替えに向けた基本計画の策定作業を開始する。完成から50年近くが経過する都営上沼田第3アパート(604戸)を段階的に建て替える前提の下、立地条件や地域特性を踏まえて土地利用や建物配置、住戸型別供給割合などを検討する。さらに、一団地の住宅施設など都市計画の変更素案や地区計画素案を作成する。6月3日開札の希望制指名競争入札を経て業務を委託し、2016年度末までに成果を得て基本設計の委託に備える。
上沼田第3アパート(足立区江北7ノ12他、敷地面積約3.2ha)は1968年の完成。鉄筋コンクリート造の住棟15棟で構成し、集会所2カ所や保育園、併存店舗を配置している。建物や設備が老朽化し、間取りなどが現在のニーズに対応していないため、段階的に建て替える。
足立区との協議なども踏まえつつ、配置する住戸の数や住戸型別供給割合、駐車・駐輪台数、建物の構造・階数や配置、供給処理施設、事業スケジュールなどを考え、基本計画案を作成する。
また、事業実施に当たっては、都市計画で定めている「一団地の住宅施設」を廃止し、新たに地区計画を定めるなど都市計画の変更手続きを行う必要がある。今回委託する業務の中で、まちづくり計画素案として、まちづくりの基本目標や基本方針などを定めるとともに、地区の目標や整備内容などを盛り込んだ地区計画素案を作成。併せて一団地の住宅施設の変更素案を取りまとめる。区の条例に基づく景観ガイドラインも作成する。
これらの作業を16年度末までに完了させ、基本設計の委託など事業化に向けた準備を整える。
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建通新聞社