2015年度の県内官公庁発注状況は、総計1万5919件で発注額が前年度比17・8%増の3794億7064万円となった。国、県の大型補正予算により大幅に増加した13年度に対しても7・5%、約266億円上回り、過去5年間で最も多い発注額。工事関係では、土木が7170件、2376億円余、建築が1047件、554億円余、設備が2317件、528億円余となり、前年度と比べて土木、建築の金額が増加したものの、設備はマイナスした。特に土木工事は26・4%増と大幅に伸びた。また、10億円以上の工事については、全ての工種で件数、金額共に増加した。建設関連業務委託は5385件、335億円余。本紙調査による15年度の県内官公庁が発注した工事、建設関連業務の集計結果(16年5月2日までの公表分を集計)で分かった。(詳細は月刊建設データ5月号に特集として掲載)
発注機関別では、静岡県関係が件数6579件(前年度比3・0%増)で、金額が1070億4675万円、14・5%増、市町関係は件数8411件(1・4%減)で、金額が1506億7127万円、2・6%増、国関係等は件数929件(12・2%増)で、金額が1217億5262万円、49・1%増を示した。市町関係は前年度並みとなったが、新東名関係工事が押し上げた国関係等、県立総合病院建築工事や富士山世界遺産センター(仮称)建築工事などを発注した県関係は大きく金額を伸ばした。
受注実績を企業別に見ると、中日本高速道路発注の新東名工事を受注した企業が上位を占めた。トップは「新東名高速道路新駒門東第三高架橋他3橋(下部工)工事」(89億7000万円)、「1号島田金谷新大井川橋下部工事」(9億7200万円)など3件を受注した大林組、2位は「新東名高速道路湯船高架橋工事」(127億5200万円)の1件を受注した三井住友建設・鴻池組JV、3位は「新東名高速道路湯船原トンネル工事」(116億2500万円)の1件を受注した西松建設となった。
県内単独企業のトップは、全体8位の鈴与建設で36件、37億0283万円。次いで、平井工業(静岡市)の23件、35億5711万円、静和工業の36件、25億5701万円、フジヤマの370件、21億6655万円、土屋建設(伊豆の国市)の45件、20億8127万円と続いた。受注額20億円以上の企業は、14年度累計の9社から15年度累計は5社に減少した。
提供:建通新聞社
(2016/5/18)
建通新聞社 静岡支社