東京湾環状道路並びに関連道路建設促進期成同盟(会長・橋渡副知事)及び東関東自動車道館山線建設促進期成同盟会(会長・森田健作県知事)の2016年度通常総会が17日、京成ミラマーレで開催され、15年度事業報告及び決算、16年度事業計画及び予算などを可決するとともに、要望書を採択した。今後、国や関係省庁に対して、要望活動を行う。
東京湾環状道路の要望は、@道路財源の確保A東京湾環状道路の整備促進B東京湾環状道路関連道路の整備促進――の3項目。このうち、東京湾環状道路の整備では、湾岸千葉地区改良の16年度の確実な完成及び蘇我方面への延伸、塩浜立体の早期着工などを盛り込み、関連道路では圏央道と東京外かく環状道路の建設促進などを要望。東京外かく環状道路では、「(仮称)京葉ジャンクション」の早期フルジャンクション化を求めた。
一方、東関道館山線は、木更津南JCT・富津竹岡IC間の4車線化の18年度までの確実な完成、富津館山道路の4車線化に向けた計画の具体化など4項目を盛り込んだ。
総会では、橋副知事があいさつ。東京湾環状道路について「昨年6月には圏央道の神崎・大栄間が開通し、成田空港の利便性が大幅に向上するとともに、県内の観光振興や企業立地などのストック効果が現れている。また、国道357号の湾岸千葉地区で昨年12月に千葉市役所前の地下立体が完成し、渋滞が緩和された」と述べる一方、「東京湾岸部の渋滞は、いまだ解消に至っていない」とし、「京葉道路の渋滞対策、東京湾岸道路などの一層の整備促進や、外環道の17年度の確実な供用が求められている」との考えを示した。
また富津館山道路では、「木更津南JCTから富津竹岡IC間の4車線化工事や富津市の(仮称)浅間山バスストップ工事が進められている」と述べ、18年度の完成に期待感を示す一方で、「富津館山道路の4車線化の具体化や国道127号のより一層の機能強化が重要」とし、「今後とも全力で取り組む」と決意を述べて、あいさつとした。
主な要望項目次の通り。
■東京湾環状道路並びに関連道路建設促進期成同盟要望書
【道路財源の確保】
17年度は道路予算全体を増額し、必要な予算を確保
【東京湾環状道路】
▽東京湾岸道路の整備=@湾岸千葉地区改良の2016年度の確実な完成及び蘇我方面への延伸A舞浜立体の早期完成を図り、船橋市域の渋滞対策を推進するとともに、塩浜立体について早期に工事着手する▽東京湾岸道路の千葉地区専用部や未整備区間、国道409号の4車線化を含む東京湾アクアライン着岸地周辺道路網の調査促進及び早期具体化▽第二東京湾岸道路については、今後の湾岸地域の発展のため、早期に計画が具体化されるよう調査・検討を進める▽東京湾口道路は、実現に必要な画期的な技術開発など調査の重点化を図る
【東京湾環状道路の関連道路】
▽圏央道の整備促進=@大栄から横芝間については、用地取得を確実に進め、事業を推進し、圏央道の一日も早い全線開通を図るA暫定2車線区間については、早期に4車線化に着手し、一日も早く開通させる。特に横芝から東金間については、速やかに4車線化に着手するB(仮称)大網白里スマートIC、(仮称)茂原長柄スマートIC及び(仮称)かずさICの整備促進を図るとともに、スマートICへのアクセス道路等が確実に整備されるよう予算を確保する▽東京外かく環状道路の建設促進=東京外かく環状道路の千葉県区間については、2017年度全線開通を確実に図る。また(仮称)京葉JCTについては、早期にフルジャンクション化を図る▽東関東自動車道館山線及び富津館山線道路等の4車線化の建設促進=館山道木更津南JCTから富津竹岡IC間の4車線化について、2018年度までに確実に完成させるとともに、接続する富津館山道路についても、4車線化に向けた計画の具体化を図る▽京葉道路の渋滞対策の促進=湾岸地域の円滑な交通の確保を図るため、渋滞の著しい京葉道路について抜本的な渋滞対策を講じる
■東関東自動車道館山線建設促進期成同盟会要望書
▽東関東自動車道館山線木更津南JCT〜富津竹岡IC間の4車線化について18年度までに確実に完成させる▽東関道館山線の一部を構成する富津館山道路について4車線化に向けた計画の具体化を図る▽災害に強い幹線道路ネットワークの構築に努めるとともに、老朽化対策と併せ、渋滞・交通安全・沿道環境・防災対策を一層推進する▽「アクアライン割引」の継続と、必要な予算確保▽国土強靭化、地方創生、地域の安全・安心を実現し、ストック効果を早期に発揮させるため、道路予算全体を増額し、長期安定的に必要な道路関係予算を確保する。